2001年までの世界GP(WGP/World Grand Prix)の略称で行われていたロードレース世界選手権。2002年から最高峰のバイクが4ストローク990ccとなり、シリーズの名称もMotoGPへと変更された。しかし、MotoGP初年度は2ストローク500ccマシンと4ストローク990ccマシンが混走する状況でのスタートとなった。2002年から2019年までのMotoGPの軌跡を連載形式で振り返っていく。
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2003年シーズンは悲しみと共に始まった。ホンダのサテライトチームであるテレフォニカ・モビスター・ホンダの日本人ライダーとして世界チャンピオンに一番近い位置にいた加藤大治郎が、開幕戦の鈴鹿決勝中のアクシデントにより、亡くなってしまったのだ。この年は2戦目以降、GPライダー全員が74のステッカーをマシンに貼って走った。