「スタートからゴールまで100%の走りでした。いつも、最終ラップまで大混戦の優勝争いになりますが、今日はかなり台数もしぼられて、全体的にクリーンなレースでした。すぐ後ろに(ガブリエル・)ロドリゴがいました。彼はいつもはアグレッシブなライダーですが、今日は競り合いの中でいい走りをしていました」
「先週のスペインGPは1分47秒台の戦いでしたが、今日は1分46秒台のレースとなり、ペースが速くなったこともトップ集団が小さくなった理由だと思います。開幕から3戦連続PPを獲得して3度目の正直。本当にうれしいです」とレース後に語った鈴木。
2015年にMoto3クラスに参戦を開始してから6年目のシーズン、イタリアのSIC58スクアドラ・コルセに所属して4年目となる。今年は開幕戦カタールGPを終えてチームの拠点となるイタリアに戻った途端、新型コロナウイルス感染拡大によるイタリアのロックダウンにより、自粛生活を強いられた。
「外出禁止になって最初の2週間は、精神的に本当にきつかったですね。毎年この時期は、毎週どこかにレースに行っていたし、リッチョーネ(イタリアで拠点とする街でミサノサーキットの近く)の家にいることはほとんどありませんでした。今まで普通だと思っていた生活ができないのは、本当につらいことでした。イタリアという異国の地で、こういう経験ができたことは、僕にとってはいい経験。今後の人生の中でも、この経験は生きることになると思います」と、シーズン再開前に語っていた鈴木。
3戦連続予選ポールポジション獲得で速さを証明。今シーズン初優勝で決勝での強さも証明した。3戦終了時点でトップと6ポイント差のランキング2位につける。目標とするタイトルは見えている。

