Q1は気温26度、路面温度41度のドライコンディションで行われた。Q1から予選に挑むのは、前戦で優勝を飾ったブラッド・ビンダー(レッドブル・KTM・ファクトリーレーシング)やザルコ、ロッシ、ダニロ・ペトルッチ(ドゥカティ・チーム)などである。
最初のアタックではザルコがトップ、2番手にはペトルッチがつける。2度目のアタックに入り、残り時間わずかとなってもザルコのトップは変わらず、ペトルッチはタイムを更新しつつ2番手を維持していた。
しかしチェッカーフラッグ後の最後のアタックで、ロッシが1分23秒915をマーク。最後の最後に2番手に飛び込んだ。最終的にザルコがトップ、ロッシが2番手となり、Q2進出を決めた。
3番手にはペトルッチ、4番手にはアレイシ・エスパルガロ(アプリリア・レーシング・チーム・グレシーニ)がつけたが、このふたりはセッション終盤に交錯するシーンがあったようで 、ペトルッチはコース上だけではなく、Q1が終了してピットに戻ってからもボディアクションで怒りをあらわにしていた。また、ビンダーはQ1を突破できず、オーストリアGPの決勝レースを17番グリッドから迎える。
Q2はビニャーレスとクアルタラロがワン・ツーを奪い合う形で始まった。ミルやミラー、リンスなどがタイムを更新するも、ヤマハライダーのふたりには届かない。また、Q2へのダイレクト進出を果たした中上は11番手につけてセッション後半を迎える。
セカンドアタックで、ビニャーレスは自身のトップタイムをさらに更新。残り時間2分を切って、ドヴィツィオーゾがそのタイムを短縮してみせたが、ビニャーレスがさらに1分23秒450を叩き出してトップを奪い返す。
ビニャーレスはこのタイムでポールポジションを獲得。今季初、2019年シーズン第17戦オーストラリアGP以来のポール獲得となった。最後のアタックで浮上したミラーが2番手、さらに3番手にはクアルタラロが入った。
4番手にはドヴィツィオーゾ、ここまで好調さを見せているエスパルガロ弟は5番手を獲得。中上は10番手で、決勝レースを4列目から迎える。



