中断から9分後、レース再開に向けてピットレーンがオープン。2度目のスタートは、16周目終了時点のポジションがグリッド順で、12周で行われることとなる。ミルがポールポジション、中上が2番手、ミラーが3番手のフロントロウ。
レース2のスタートでも好スタートを切ったのはミル、そしてミラーだった。中上はスタートで遅れ、3番手以下の集団に飲み込まれてしまう。一方、トップはミラーが奪取。新品のソフトタイヤを前後に装着したミラーは、2周目(以下、レース2の周回数)にはファステストラップを叩き出しながら、レースをリードする。
ミラーの後ろで2番手につけていたミルだったが、エスパルガロ弟、さらにはオリベイラに交わされ、4番手に後退。2番手に浮上したエスパルガロ弟は、トップのミラーの背後につけると、7周目の9コーナーでミラーをオーバーテイク。トップに立った。しかしミル、オリベイラ、ミル、さらにはドヴィツィオーゾが僅差で連なる状況。この5台がトップ集団を形成し、その約0.6秒後方に中上が6番手で続く。
残り4周となると、3番手のオリベイラと4番手のドヴィツィオーゾとの差が広がり始める。トップは変わらずエスパルガロ弟。しかし最終ラップ、3コーナーでエスパルガロ弟のラインがワイドになり、加速が鈍る。そのすきを逃さずミラーが続く4コーナーでエスパルガロ弟をオーバーテイク。エスパルガロ弟が9コーナーでミラーのインに入り、ミラーと接戦を演じながら最終コーナーへ。ミラーはエスパルガロ弟のインにつけるが、ともに膨らみ、立ち上がりでマシンの挙動が不安定になる。そこへすぐ後方の3番手につけていたオリベイラが、最終コーナーの立ち上がりで一気に加速すると、ミラー、エスパルガロ弟を交わして優勝を飾った。
優勝したオリベイラはMotoGPクラスでの初めての勝利を手にした。また、ポルトガル人として初のMotoGPクラスウイナーとなる快挙。さらに、レッドブルKTMテック3にとってもKTMのサテライトチームとなって初めての優勝となった。2位にはミラー、3位にはエスパルガロ弟が入り、激戦のスティリアGPのトップ2にKTMライダーが入った。
中上はレース2ではスタートから後退し、7位フィニッシュ。レース1でトップを走行したミルは、レース2では優勝争いに加われず、4位フィニッシュとなった。




