水野は全日本ロードではMuSASHi RT HARC-PRO.HondaからJSB1000クラスに参戦しているが、ホンダワークスのテストライダーも担当している。7月に鈴鹿サーキットで行われた2輪4メーカー合同テストなどでは、Team HRCから参加してファクトリー仕様のマシンをライディングした。
「全日本ロードはキット車で、テストはHRCのワークス仕様に乗りました。キット車よりはいいところがありますが、自分が想像している以上の差はありませんでした。しかし、昨年のワークス車とキット車は全然別というくらい差がありました」
「だから良い部分ももちろんありますが、ワークスでもキット車でも抱えている問題は同じだから、(仕様に関係なく)新型CBRに改善すべき点があるとHRCでテストして思いましたね」

現状のCBR1000RR-Rの完成度について尋ねると「昨年までのキット車と比べるとすごくレベルは高いと思います。市販車で買えるバイクであのポテンシャルがあるのはすごくいいと思いますし、すごくポテンシャルは高いので95点くらいかなと思います」と評価した。
「レースを戦う上で見ると50点くらいかなと思いますね。テストをそこまでしていないから、まだ50点としか評価できないかもしれません」

「マシン作りやセットアップについては昨年のファクトリーマシンと比較してしまうところがあります。昨年を参考にセットアップをしてきたけど全部うまくいかなくて、マシンが別だからセットアップのスタイルを変えていかないといけないのかなと思うことがあります。今はセッティングの考えを変えなければならないのか、頭を柔らかく使いながら方向性を変えずにやっていくべきなのかも手探りな状態です」

マシンの改善点は多いとコメントした水野は、全日本ロード第1戦SUGOではレース1でリタイアを喫したが一時は2番手を走行。そしてレース2では、バトルを繰り広げ追い上げて2位表彰台を獲得した。
次戦は9月19~20日に第3戦オートポリスが開催され、JSB1000クラスは2レース行われる。新型のホンダCBR1000RR-Rは優勝争いに食らいつけるだろうか。そしてこの先開発が進んだCBR1000RR-Rはどこまでのポテンシャルを発揮するだろうか。
