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投稿日: 2020.11.08 23:15
更新日: 2020.11.09 11:36

MotoGP第13戦:ミルが最高峰クラス初優勝を飾り、スズキが38年ぶりのワン・ツーフィニッシュ。中上は惜しくも4位


MotoGP | MotoGP第13戦:ミルが最高峰クラス初優勝を飾り、スズキが38年ぶりのワン・ツーフィニッシュ。中上は惜しくも4位

 17周目、2番手を走行していたミルが、トップのリンスをとらえた。8コーナーでややワイドなラインになったリンスを見逃さず、ミルがオーバーテイク。ミルがついにトップに立った。ミルはリンスを交わした翌周にファステストラップを叩き出すと、少しずつリンスとの差を広げていく。

 残り5周を迎えるころには、ミルはリンスに対し約1秒のアドバンテージを築いていた。ミルはほぼ独走体勢を築き、レースをリードし続ける。ラップタイムも安定しており、リンスとの差は縮まるどころかどんどん開いていく。

 リンスの約0.4秒後方にはP.エスパルガロ。そしてその1.8秒後方に、4番手の中上がつける。中上はレース終盤のこの周、自己ベストタイムを記録した。中上はさらにP.エスパルガロとの差を縮めていき、残り3周で1秒、残り2周で1秒を切るまでになる。残り2周ではさらに自己ベストを更新。P.エスパルガロとの差は約0.6秒にまで縮まり、最終ラップに入った。

 ミルはそのまま独走態勢を守り、トップでチェッカーを受けた。ミルにとって最高峰クラス初優勝。ついに表彰台の頂点に立った。

 2位にはリンスが入り、スズキがワン・ツーを達成。スズキのワン・ツーフィニッシュは、1982年西ドイツGP以来、38年ぶりのことである。この結果により、ミルがチャンピオンシップのランキングトップを守り、リンスがクアルタラロと同ポイントの37ポイント差となり、ランキング3番手に浮上した。

 P.エスパルガロは3位で、2020年シーズン4度目の表彰台を獲得。4位の中上は最後までP.エスパルガロに迫る力走を見せ、一時は2秒以上あったP.エスパルガロとの差を0.991秒にまで縮めてフィニッシュ。インディペンデントチームのライダーとしてトップでチェッカーを受けた。

 5位はオリベイラ、6位はミラーで、レース中にロングラップ・ペナルティを消化したビンダーが7位フィニッシュ。1周目に転倒を喫したクアルタラロは14位。チャンピオンシップではランキング2番手をキープしたものの、ミルとの差は37ポイントに開いた。

 ピットレーンスタートだったビニャーレスは13位。フランコ・モルビデリ(ペトロナス・ヤマハSRT)は11位。ビニャーレスはランキング4番手に、モルビデリは5番手に後退した。3戦ぶりの復帰となったバレンティーノ・ロッシ(モンスターエナジー・ヤマハMotoGP)は5周目にマシントラブルにより、ピットインしてリタイア。ヤマハ勢は軒並み奮わなかった。

 残り2戦の2020年シーズン。第14戦は今大会同様、スペインのリカルド・トルモ・サーキットで11月13日から15日に開催される。

2020年MotoGP第13戦ヨーロッパGPでジョアン・ミルとアレックス・リンスがワン・ツーフィニッシュ
2020年MotoGP第13戦ヨーロッパGPでジョアン・ミルとアレックス・リンスがワン・ツーフィニッシュ

2020年MotoGP第13戦ヨーロッパGPでジョアン・ミルとアレックス・リンスがワン・ツーフィニッシュ
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