MotoGP ニュース

投稿日: 2021.04.28 16:18

最年長表彰台記録を更新/Team KAGAYAMA 全日本ロード第2戦鈴鹿2&4 レースレポート


MotoGP | 最年長表彰台記録を更新/Team KAGAYAMA 全日本ロード第2戦鈴鹿2&4 レースレポート

レース1で3位表彰台を獲得!
最年長表彰台記録を更新!!

 開幕戦ツインリンクもてぎから3週間のインターバルで迎えた第2戦鈴鹿2&4レース。4輪の全日本スーパーフォーミュラ選手権と併催で行われる伝統の一戦ですが、昨年は、新型コロナウイルスの影響を受け中止となったため、2年振りの開催となりました。

 事前テストがなかったこともあり、今回も木曜日の特別スポーツ走行からレースウイークはスタートしました。鈴鹿サーキットは、ツインリンクもてぎとは、全くコースレイアウトが異なることもあり、試行錯誤しながらマシンセットを進めて行くと、真逆の方向性となっていました。ただ、前戦の問題点が鈴鹿でも出てしまっており、何とか解決しようと様々なことにトライしていました。

 レースウイークは、天気はよかったものの、風が強く肌寒いほどでした。特に日曜日はストレートが追い風となっており、強風の影響でコースアウトするライダーも少なくありませんでした。またスーパーフォーミュラやスーパーフォーミュラ・ライツが走ったことによるタイヤラバーの路面コンディションへの影響もコース攻略の一つのポイントとなっていました。

 土曜日の公式予選でもマシンセットを進めながらタイム出しに行き、ベストは2分06秒876と5番手タイムをマーク。レース2のグリッドを決めるセカンドタイムでは2分07秒540で6番手と、両レースともセカンドロウからのスタートとなっていました。

加賀山就臣(Team KAGAYAMA)/2021年全日本ロード第2戦鈴鹿2&4レース JSB1000
加賀山就臣(Team KAGAYAMA)/2021年全日本ロード第2戦鈴鹿2&4レース JSB1000

 今回のレース1は、鈴鹿8耐に向けたトライアウトも兼ねており67台ものエントリーを集めました。Team KAGAYAMAも、その中の1チームであり、レースの成績はもちろん、しっかりゴールして鈴鹿8耐への参戦権を確固たるものにすることは、絶対条件でもありました。

 レース1は14周で争われました。得意のスタートは、うまく決めることができず6番手で1コーナーをクリア。オープニングラップで1台をかわし5番手でホームストレートに戻って来ます。しかし、思うようにペースが上がらずトップグループに差をつけられてしまっていました。しかし、3周目のデグナーカーブで多重クラッシュが発生します。このアクシデントのためにセーフティーカーが入り、前との差が一気に詰まります。ココがチャンスと見た加賀山は、今までの経験を生かし、セーフティーカーラン中にタイヤに熱をなるべく入れリスタートの瞬間に集中していました。

 そして5周に渡って介入していたセーフティーカーがようやくピットに戻ると、その瞬間がやってきます。リスタートが切られると、加賀山は、積極的な走りを見せると前に出て行き3番手に浮上し、清成選手、中須賀選手とトップグループを形成します。何とかついて行きたい加賀山でしたが、トップ争いからは遅れ始めます。その背後には、岩田選手が迫って来ると、最後は一騎打ちの3位争いとなります。そして最終ラップの130Rで岩田選手が仕掛けて来ます。レイトブレーキングで加賀山のインに入って行く岩田選手に対し、冷静にクロスラインをかけようとした加賀山でしたが、そこで岩田選手が転倒。加賀山は3位でゴールし昨年の第4戦ツインリンクもてぎ以来の表彰台に上がりました。

 クールダウンラップに加賀山は130Rでマシンを止め、岩田選手を後ろに乗せてピットに戻って来ました。これは規則上違反なのですが、極限の状態で一緒に戦った選手を応援してくれたファンへ感謝の意味を込めて手を振ろうという思いがありました。これを機にファンサービス、そしてエンターテイメントという観点から全日本も変わるきっかけになればと思っています。と加賀山は語ります。

 レース2も再び表彰台を目指すためにマシンセットを変更して臨みましたが、いい方向に進まず厳しいレースとなり7位と悔しい結果となりました。

加賀山就臣(Team KAGAYAMA)/2021年全日本ロード第2戦鈴鹿2&4レース JSB1000
加賀山就臣(Team KAGAYAMA)/2021年全日本ロード第2戦鈴鹿2&4レース JSB1000

■加賀山就臣ライダー コメント
「セーフティーカーが入ったときに、今までの経験が生かせると思い、タイヤの温度管理をしつつリスタートに集中していました。タイヤが暖まり切っていないうちからペースを上げると、すぐに3番手に上がり、トップ争いに加わることができました」

「終盤は、トップ2台に引き離されてしまいましたが、岩田選手と一騎打ちの3位争いとなりました。最後に岩田選手が渾身のアタックを仕掛けてきたのでクロスをかけようとしたところで岩田選手が転倒。バトルを見せた岩田選手がコースサイドにいたので、後ろに乗せて、一緒に応援してくださったファンに手を振って戻りました」

「いろいろご意見はありますが、見てくださるファンがいてこそのレースだと思いますし、これを機に再考してもらえれば幸いです。最後に今回もスポンサーの皆さんを始め、多くの応援をいただきました。本当にありがとうございます。次戦も表彰台に上がることができるように全力を尽くします」

■結果
予選/RACE 1:5番手(2分06秒876) RACE 2:6番手(2分07秒540)
決勝/RACE 1:3位 RACE 2:7位
獲得ポイント:44 (ランキング4位)

■斉藤雅彦監督 コメント
「加賀山自身は、開幕戦のツインリンクもてぎから調子よく、今回の鈴鹿でも好調でしたし、タイヤの性能もうまく引き出せるようになってきていますが、バイクのセットが追いつかない状態でした。今回も現場でできることは、ほとんどやりましたが、改善できず終いでした。問題になっている症状が出にくい方向のセットも分かってきているので、次戦のSUGOに向けて、もう一度チェックし直して臨みたいと思っています」


関連のニュース