更新日: 2021.06.21 09:10
MotoGP第8戦ドイツGP:M.マルケス、復活の優勝。オリベイラの猛追を振り切り、1年半ぶりに表彰台の頂点に立つ
2番手のオリベイラは、13周目にファステストラップを叩き出してマルク・マルケスを追っていた。その差は約2秒。そして、トップのマルク・マルケスとミゲール・オリベイラのレース中盤のラップタイムはほとんど同等という状況だった。
3番手のミラーはオリベイラについていくことができず遅れ始め、ミラーの背には4番手に浮上したクアルタラロが迫る。クアルタラロは17周目にミラーをオーバーテイクすると、3番手に浮上した。
残り10周、トップはマルク・マルケスだったが、次第に2番手のオリベイラとの差が縮まっていた。一時、2秒あった差は1.5秒を切るほどになる。しかし、その差はコンスタントには詰まらない。マルク・マルケスは、1秒のマージンをキープしながらレースは残り5周を迎えた。
すでにこの時点で25周を終えていたが、マルク・マルケスはペースを維持していた。オリベイラは次第にラップタイムをコントロールし始めたのか、残り3周には差は広がっていった。マルク・マルケスは独走で、最終ラップに先頭で入っていく。
マルク・マルケスはチェッカーフラッグをトップで受けた。チェッカーを受ける瞬間、ぐっと頭を垂れるマルク・マルケス。復帰後初、2019年シーズン最終戦バレンシアGP以来の優勝だ。さらに、ドイツGPでの優勝回数を11に伸ばした。マルク・マルケスが、王者マルク・マルケスとして戻ってきた瞬間だった。
そして2位でフィニッシュしたのはオリベイラ。好ペースでマルク・マルケスを猛追したが、追い付くにはいたらなかった。しかし、3戦連続の表彰台を獲得している。3位はクアルタラロで、一時後退したが、ポジションを回復して表彰台に立った。
そして、13番手グリッドから見事な追い上げを見せたのが、ビンダー。4位でのフィニッシュだった。5位にはフランセスコ・バニャイア(ドゥカティ・レノボ・チーム)、6位はミラーで、フロントロウからスタートし、一時はトップを走ったアレイシ・エスパルガロは7位だった。
中上貴晶(LCRホンダ・イデミツ)はホンダ勢の中で唯一、フロントにミディアムタイヤ、リヤにソフトを履いた。全ライダーとしてもリヤにソフトを選んだのは中上のみだった。しかし、序盤からポジションが上がらず、13位でレースを終えた。