投稿日: 2021.06.30 08:00
更新日: 2021.06.30 15:12
更新日: 2021.06.30 15:12
【レースフォーカス】M.マルケス、20番手から手ごたえの7位フィニッシュ。オランダGPは後半戦への布石となるか/MotoGP第9戦
Eri Ito
中上の手から、再び表彰台がこぼれ落ちていった。2021年シーズン、自己ベストグリッドとなる4番手を獲得。決勝レースでは好スタートを切り、3番手に浮上すると、マーベリック・ビニャーレス(モンスターエナジー・ヤマハMotoGP)を抑えて周回を重ねた。さらにレース中盤にはフランセスコ・バニャイア(ドゥカティ・レノボ・チーム)と2番手争いを展開する。
「序盤のパフォーマンスには満足しています。バニャイアをオーバーテイクするのは難しかったです。ストレートではロケットみたいに速かったですからね。彼の前で走り続けることは難しかったです」
ただ、致命的となったのは16周目1コーナーでのコースアウトだった。大回りになる程度ではあったものの、いくつものポジションを落とすには十分なミスだった。中上は9番手に後退し、その位置のまま9位でレースを終えた。
「(コースアウトしたあとは)みんな同じようなラップタイムでしたから、前のライダーをとらえるのは難しかったです。エネルギーも、再び攻めるペースもありませんでした」
悔しいレースにはなったが、後半戦に前向きな材料はある。「モンメロ(カタルーニャ)テストのあとから、バイクのフィーリングやスピード、モチベーションが少しずつ戻ってきた」のだそうだ。中上自身とともにマシンのポテンシャルの一端を今回のレースで見せることができた、と言えるだろう。
表彰台を争うレース経験は積み重ねた。あとは勝ち取って上るだけだ。
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