Eri Ito

 フリー走行4回目に続いて行われた予選Q1は、気温25度、路面温度32度のドライコンディションで始まった。リンス、ポル・エスパルガロ(レプソル・ホンダ・チーム)、レッドブルKTMファクトリー・レーシングのオリベイラやブラッド・ビンダー、ペドロサ、ロッシ、クラッチローなどがQ1から予選に挑んだ。

 前半のアタックではリンスがトップタイムをマーク。アレックス・マルケス(LCRホンダ・カストロール)が2番手につける。前半のアタックを終えてタイヤ交換のために一度ピットに戻るライダーのなか、オリベイラがふたりのタイムを上回ってトップに立った。

 オリベイラは後半のアタックでもタイムを更新。トップをキープしていた。しかし、残り時間1分を切ってエネア・バスティアニーニ(アビンティア・エスポンソラーマ)がトップタイムを叩き出し、さらにアレックス・マルケスが2番手に続く。

 ただ、バスティアニーニはトップタイムを記録したラップでトラックリミットをオーバーしていたために該当タイムがキャンセルとなった。このため、アレックス・マルケスがトップ、オリベイラが2番手でQ2進出を果たす結果となった。

 リンスはQ1突破ならず予選13番手、ペドロサも最後のアタックではトップタイムに迫るセクタータイムで迫っていたが最終的に予選14番手で、ポル・エスパルガロが予選15番手。ロッシは予選17番手、クラッチローは予選23番手となった。

 続いて始まったQ2では、まずクアルタラロが1分23秒259を記録してトップに立った。その後、ミラーやマルティン、ミルなどが相次いでタイムを更新するも、2番手に留まる。クアルタラロは3周目にさらにタイムを縮めてピットインした。

 後半のアタックに入ると、いち早くコースインしていたバニャイアがまずクアルタラロのタイムを0.037秒更新。さらにその後、ルーキーのマルティンが1分22秒994を叩き出してトップに躍り出た。このタイムはこれまでのオールタイム・ラップ・レコード、1分23秒027を更新するタイムである。

 しかし、クアルタラロがマルティンのタイムを上回るタイムを叩き出す。一時クアルタラロがトップに浮上したように見えたが、そのタイムは9コーナーでのトラックリミットをオーバーしたラップだったとしてキャンセルとなった。

 ポールポジションを獲得したのはマルティン。レコードブレイクタイムで、シーズン後半戦最初のレースでポールシッターとなった。2番手はバニャイア、そして最後のアタックでのトラックリミット超過が悔やまれるクアルタラロは、3番手だった。

 4番手はミラーで、さらに6番手にはヨハン・ザルコ(プラマック・レーシング)も入っており、ドゥカティ向きとされるレッドブルリンクで、2列目までに4人のドゥカティライダーが並ぶことになった。5番手はミル、マルク・マルケスは終盤に3コーナーで転倒を喫し8番手、中上は10番手だった。

2021年MotoGP第10戦スティリアGP:ホルヘ・マルティン(プラマック・レーシング)
2021年MotoGP第10戦スティリアGP:ホルヘ・マルティン(プラマック・レーシング)

2021年MotoGP第10戦スティリアGP:バレンティーノ・ロッシ(ペトロナス・ヤマハSRT)
2021年MotoGP第10戦スティリアGP:バレンティーノ・ロッシ(ペトロナス・ヤマハSRT)
2021年MotoGP第10戦スティリアGP:カル・クラッチロー(ペトロナス・ヤマハSRT)
2021年MotoGP第10戦スティリアGP:カル・クラッチロー(ペトロナス・ヤマハSRT)
2021年MotoGP第10戦スティリアGP:ダニ・ペドロサ(レッドブルKTMファクトリー・レーシング)
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