イギリスGPで今季5勝目を挙げたのがクアルタラロだ。アレイシ・エスパルガロの言葉にもあるように、6周目にアレイシ・エスパルガロが2番手に浮上したとき、その差は1秒以上に開いており、独走で優勝を飾った。

 しかし、クアルタラロはこれまでにもしばしば述べているように、チャンピオンシップについては考えていない。そう、イギリスGPの決勝レース後の会見でも述べていた。

「僕はチャンピオンシップに集中しているわけではないんだ。47ポイント差が65ポイント差になったのだから、それは大事なことだけれど、でも、レース前にはチャンピオンシップを考えないと自分に言い聞かせていた。少なくとも、ミサノ(第14戦サンマリノGP)後まではね。楽しんでいるし、気持ちよく走れている。だから、次のレースでもまた楽しんで走りたいと思うんだ」

 昨年、混戦のシーズンで3勝を挙げ、チャンピオン争いを繰り広げながらもチャンピオンシップでランキング8位にとどまったのは、シーズンをとおした安定感が欠けていたからだった。今季は違う。5度の優勝のみならず、3度の3位を獲得しており、転倒リタイアのレースもない。

 この安定感という点では、今季、クアルタラロが頭一つ抜けていると言えるだろう。ランキング2番手のライダーは何度か入れ替わっているが、第5戦フランスGP以降、トップはクアルタラロが守り続けている。

 第12戦イギリスGPを終えて、ランキング2番手のジョアン・ミル(チーム・スズキ・エクスター)との差は65ポイント。残りのレース数は確定していないが、おそらく6、7戦であることを考えれば、このポイント差は決して小さくはない。

 クアルタラロは何度も「チャンピオンシップについては考えない」と繰り返している。この言葉が、クアルタラロのメンタル面での戦略なのかもしれない。クアルタラロがタイトルを意識したとき、どんなチャンピオンシップ争いを繰り広げるのか、シーズン終盤には明らかになっていくだろう。

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