Eri Ito

 15周目に入って、マルティンとバニャイアとの差はぐっと縮まった。もはやマルティンのアドバンテージはほとんどなく、バニャイアとテール・トゥ・ノーズの状態。16周目、バニャイアがメインストレートでマルティンの前に出ると、1コーナーでトップに立った。バニャイアは17周目にこれまでのファステストラップのレコードタイムを更新する1分31秒042を叩き出し、マルティンを引き離そうとする。

 さらにトップふたりの後方では、ミルとミラーとの3番手争いが繰り広げられる。ミラーは19周目の2コーナーで見るとかわすと、3番手に浮上した。

 残り5周、バニャイアはマルティンとの差を少しずつ広げていた。一方、3番手のミラ―がマルティンとの差を詰めていく。ミラーとマルティンとの差は残り2周に0.2秒を切った。

 バニャイアはそのままトップでチェッカーを受け、今季4勝目を飾った。2位はマルティン。マルティンはルーキー・オブ・ザ・イヤーを獲得している。マルティンをとらえることはできなかったものの、ミラーは3位でフィニッシュ。2戦連続の3位表彰台獲得している。ドゥカティのライダー3人が、予選に続き、表彰台を独占した。

 引退レースとなったロッシは序盤から10番手付近をキープし、10位で最後のチェッカーを受けた。レース後はロッシのラストレースを称える人垣ができ、ロッシはイエローに染まる観客席に寄り、ファンも歓声と拍手でそれに応えていた。

 4位でフィニッシュしたのはミル、5位はクアルタラロ。今季でMotoGPを離れダカールラリーに転向するダニロ・ペトルッチ(テック3・KTM・ファクトリーレーシング)は18位。2022年にはスーパーバイク世界選手権(SBK)に参戦するイケル・レクオーナ(テック3・KTM・ファクトリーレーシング)は15位だった。

 中上貴晶(LCRホンダ・イデミツ)は3周目に11コーナーで転倒を喫し、リタイアでレースを終えている。

2021年MotoGP第18戦バレンシアGP:フランセスコ・バニャイア(ドゥカティ・レノボ・チーム)
2021年MotoGP第18戦バレンシアGP:フランセスコ・バニャイア(ドゥカティ・レノボ・チーム)

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