スーパーポール・レースではラズガットリオグルが優勝。僅差の2位争いはバウティスタが制し、レイが3位を獲得した。野左根は16位だった。この結果により、レース2はポールポジションにラズガットリオグル、2番グリッドにバウティスタ、3番グリッドにレイが並んだ。
レース2は気温23度、路面温度36度のドライコンディション。序盤にレースをリードしたのは2番手スタートのバウティスタだった。バウティスタの後ろにはレイが続いたが、1周目の最終セクターでミスし、ラインを外したすきにラズガットリオグルが2番手に浮上する。ラズガットリオグルは2周目にバウティスタをかわしてトップに浮上。さらに2番手に後退したバウティスタと、そのインサイドに入ったレイが13コーナーで接触し、チャンピオンシップリーダーのバウティスタははじき出されるように転倒を喫してリタイアとなった。レイはこの接触により、ロングラップ・ペナルティを科されている。
波乱の幕開けとなったレース2の序盤、ラズガットリオグルをパスしてトップに立ったのはバッサーニだった。バッサーニ、そしてその背に続くラズガットリオグルがレースをけん引し、3番手にリナルディ、やや離れてアレックス・ロウズ(カワサキ・レーシングチーム・ワールドSBK)、5番手にレイ、6番手にレディングが続く。
7周目、レイはロングラップ・ペナルティを消化して6番手を先頭とする集団の中に戻ると、7番手付近につける。
バウティスタがリタイアとなり、レイが表彰台争いの位置から大きく離れる中、バッサーニ、ラズガットリオグル、リナルディが激しいトップ争いを展開する。8周目にはリナルディがトップに浮上し、2番手にラズガットリオグルが続いた。3番手に後退したバッサーニはその後、ふたりから遅れ始める。
14周目、しばらくリナルディの後ろにつけていたラズガットリオグルが、リナルディをかわしてトップに立ち、次第に差を広げていく。ペナルティによって後退したレイは残り5周で5番手に浮上していたが、4番手のロウズとは4秒以上の差がある状況だった。
ラズガットリオグルはそのまま優勝を飾り、フランスラウンドで2勝を挙げた。2位はリナルディ、3位はバッサーニが獲得している。4位はロウズ、レイは5位でゴールした。野左根は15位でフィニッシュし、ポイントを獲得している。
フランスラウンドの結果、チャンピオンシップのランキングはバウティスタが依然としてトップながら、30ポイント差のランキング2番手にラズガットリオグルが浮上。レイはトップと47ポイント差のランキング3番手に後退した。
スーパースポーツ世界選手権(WSS)のレース1では、13周目に発生した転倒によって赤旗終了となり、ロレンソ・バルダッサーリ(エヴァンブロス.ワールドSSPヤマハチーム)が優勝。2位はグレン・ヴァン・ストラーレン(EABレーシングチーム)、3位はドミニケ・エガーター(テンケイト・レーシング・ヤマハ)が獲得した。レース2ではエガーターとバルダッサーリが最終ラップまで優勝争いを繰り広げ、バルダッサーリは転倒。エガーターが今季10勝目を挙げた。2位はジュール・クルーゼル(GMT94・ヤマハ)、3位はニコロ・ブレガ(Aruba.itレーシング・ワールドSSPチーム)だった。
スーパースポーツ300世界選手権(WSS300)のレース1はマッテオ・ヴァヌッチ(AGモータースポーツ・イタリア・ヤマハ)が優勝し、2位はマルク・ガルシア(ヤマハMSレーシング)、3位はアルバロ・ディアス(アルコ・モーター・ユニバーシティ・チーム)が獲得した。レース2では、レース1での多重クラッシュを引き起こしたとしてダブル・ロングラップ・ペナルティを科されたビクター・スティーマン(MTMカワサキ)が激しい追い上げを見せ、優勝。2位はディアス、3位はディルク・ガイガー(Fusport-RT・モータースポーツ・by SKM-カワサキ)が獲得した。岡谷雄太(MTMカワサキ)はスーパーポールでの転倒により、脳震盪の疑いがあるとされて決勝レースを欠場している。