新しい空力デバイス、小さな変更を施したエンジン、異なるシャシーを備えるプロトタイプマシンを走らせたと言うマルケス。テストではこのプロトタイプに集中した。
「あまり大きな違いはない。フロントのフィーリングは少し増した。でも、まだほかの領域で失っているものがある。以前のバイクとこのプロトタイプのラップタイムはとても近い。結局、タイムの面で、パフォーマンスはとても似ていた」
何かを改善すれば、また別の問題が発生する。「僕たちはいつもそこにいる」とマルケスは言う。「コントロールを改善するためには、彼らはそれを理解しなければならない」と。さらにリヤのグリップは改善したか? との質問には「ノー」とも回答していた。「あまり大きな違いはない」のであるならば、ホンダが抱える問題は変わっていないということになる。

「もちろん、もっと期待していたよ。僕は常にさらに上を求めているから。でも、がっかりしているとは言えない。ホンダは取り組んでくれているんだからね」と語りつつ、マルケスはこうも明言していた。
「でも、もしチャンピオン争いがしたいなら、もっと必要なものがある。ここに持ち込んだバイクでは、チャンピオン争いはできないだろう」
マルケスはトップから0.644秒差の13番手で、ホンダ勢最上位。チーム・スズキ・エクスターから移籍のジョアン・ミルがトップから0.882秒差の18番手、中上貴晶がトップから1.049秒差の19番手、ミルと同じく移籍組のアレックス・リンスはトップから1.196秒差の20番手だった。
