スーパーポール・レースはロカテッリが本来の予選順位である3番グリッドに並び、ラズガットリオグルが2列目4番グリッド、バウティスタが2列目5番グリッドからのスタートとなった。レースはラズガットリオグルがトップを走っていたが、残り3周でバウティスタがパス。バウティスタが優勝し、2位がラズガットリオグル、3位がロカテッリとなった。レイは1周目に転倒を喫してリタイアだった。

 スーパーポール・レースの結果により、レース2はバウティスタがポールポジション、2番グリッドにはラズガットリオグル、3番グリッドにはロカテッリが並び、レイは10番グリッドスタートとなった。

 レース2は気温29度、路面温度40度のドライコンディション。ホールショットを奪ったのはラズガットリオグルだ。バウティスタはこのレースで、ラズガットリオグルに対して7ポイント以上の差をつければチャンピオン決定という状況。ラズガットリオグルとしては、なんとしてもバウティスタの前でゴールしたいところだった。

 ラズガットリオグルはトップをキープするが、バウティスタも僅差でラズガットリオグルに続く。4周目の1コーナー、2コーナーではトップを争う激しい攻防が展開された。その後もメインストレートでトップに立ったバウティスタを、ラズガットリオグルがコーナーでかわすなど、タイトル争いを演じる二人が火花を散らす。

 しかし7周目、やはりメインストレートでラズガットリオグルをかわしたバウティスタがトップをキープすることに成功する。それでもラズガットリオグルはバウティスタの背後にぴたりとつけ、10周目の5コーナーでバウティスタをオーバーテイク。トップを奪った。ラズガットリオグルとバウティスタの後ろはマイケル・ルーベン・リナルディ(Aruba.it レーシング-ドゥカティ)であったが、2秒以上離れており、トップ争いはラズガットリオグルとバウティスタの一騎打ちという状況である。

 その後も激しい攻防は続いた。最終ラップを迎えたとき、バウティスタがメインストレートでラズガットリオグルの前に出るも、1コーナーのブレーキングでラズガットリオグルがトップを奪う。だが、優勝するために必要なギャップを築くことができなかった。

 バウティスタは最終ラップでラズガットリオグルのアウト側に位置をとり、先行して立ち上がった。そしてトップでフィニッシュラインを通過。接戦の優勝争いはバウティスタに軍配が上がったのだった。

 最後までバウティスタと優勝争いを演じたラズガットリオグルは0.126秒差の2位。この結果、チャンピオンシップにおけるバウティスタとラズガットリオグルの差は60ポイントとなり、チャンピオン決定は最終戦に持ち越されたものの、バウティスタが王手をかけた形となった。

 3位はリナルディが獲得。4位はガーロフ、5位はロカテッリだった。レイは1周目の3コーナーでオーバーランを喫し、その後「無責任なライディング」によりロングラップ・ペナルティを科されて10位でレースを終えた。

 スーパースポーツ世界選手権(WSS)は、レース1でニコロ・ブレガ(Aruba.itレーシング・ワールドSSPチーム)が優勝し、最終戦を前に2023年シーズンのチャンピオンに輝いた。ブレガは2024年シーズン、SBKにステップアップし、バウティスタのチームメイトとしてAruba.it レーシング-ドゥカティから参戦することが決まっている。

 2位はステファノ・マンジ(テンケイト・レーシング・ヤマハ)、3位はホルヘ・ナバーロ(テンケイト・レーシング・ヤマハ)が獲得した。レース2ではマンジが優勝、2位がブレガ、3位はヤリ・モンテラ(バーニー・スパーク・レーシングチーム)だった。岡谷雄太(プロディーナ・カワサキ・レーシング)はレース1、2ともに25位。阿部真生騎(VFTレーシング・WEBIKEヤマハ)はレース1、2ともに26位でゴールした。

 スーパースポーツ300世界選手権(WSS300)は、レース1でミルコ・ジェンナイ(チームBrコルセ)が優勝を飾った。2位はマルコ・ガッジ(チームBrコルセ)、3位はホセ・ルイス・ペレス・ゴンザレス(アコレードSmrzレーシングBGR)だった。レース2も優勝したのはジェンナイで、2位はゴンザレス、3位はディルク・ガイガー(フロイデンベルグ KTM – パリゴ・レーシング)が獲得した。この結果、ジェフリー・バイス(MTMカワサキ)が2023年シーズンのチャンピオンを獲得。2020年ぶり2度目のタイトルに輝いた。

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