とくにモーターの最高出力が95kW/129PS、EV走行換算距離112km(等価EVレンジ/WLTCモード)を実現した“E350e スポーツ・エディション・スター”では、エネルギーを有効活用する3段階の回生ブレーキ切り替えに加え、電動機械式のブレーキブースターも搭載。走行状況やドライバーの制動力に対する要求に応じて油圧ブレーキと回生ブレーキの制動力分担をフレキシブルに自動制御する。
そのエネルギーはセル数96個のパウチ型バッテリーに蓄えられ、エネルギー容量25.4kWhのうち19.5kWhをEV走行に使用。外部給電のV2H、V2Lにも対応したうえで、急速充電器(チャデモ)と6.0kW(30A)の交流普通充電にも対応するなど、外出先や自宅などさまざまな充電シーンでの利便性も高められた。
さらにこのE350e スポーツ・エディション・スターには数多くの新機軸が採用され、片側で100万以上のエリアに分割可能な光を照射するウルトラハイビーム付きのDIGITALライトでは“路面描画機能による車線逸脱警告”として、夜間走行時に車線を逸脱しそうになった場合にヘッドライトが車両前方の路面に絵(矢印)を投射することでドライバーに警告する日本初の機能がオプション設定される。
また、約60km/h以下ではリヤホイールをフロントとは逆方向に最大4.5度傾けることにより、最小回転半径を非装着モデルの5.4mから5.0mに削減する“リヤ・アクスルステアリング”や、前席のエアアウトレットを望ましい送風シナリオに合わせて車両が調整する“デジタルベントコントロール”も設定。フロントではサイドライトの機能を拡張し、1000本以上の細いガラス繊維で構成されたファイバーバンドルが夜間や夕暮れなどでラジエーターグリルを白く発光させる“イルミネーテッドラジエーターグリル”などがオプションとして用意される。
こうして数多くの機能が搭載される新型Eクラスは「乗る人がよく使う快適システムを覚えられるクルマ」を実現するべく学習機能の“ルーティン”も採用され、標準ルーティンのテンプレートが用意されたうえでユーザーが独自のルーティンを作成することも可能に。
乗員は複数の機能や条件をリンクさせることができ、例えば「車内温度が12度以下ならシートヒーターのスイッチを入れ、アンビエントライトをウォームオレンジに設定する」などのリンク付けが行えるなど、車両のパーソナライゼーションもより進化を遂げている。
現状ではセダン、ステーションワゴンともに2月の発売が予定され、価格はセダンが894万〜988万円、ステーションワゴンが928万~955万円(いずれも税込)となっている。詳細についてはメルセデス・ベンツ公式サイト(https://www.mercedes-benz.co.jp/passengercars.html?group=all&subgroup=all.saloon&view=BODYTYPE)まで。

