更新日: 2024.01.27 07:26
ポルシェ初のフル電動SUV『マカン4』『マカン ターボ』が世界初公開。ツインモーターで最大639PS
2024年1月25日
プレスリリース
新たな基準を打ち立てたポルシェ初のフル電動SUV、新型マカン登場
●マカン4とマカンターボのワールドプレミア
●最高出力470kW(639PS)、最大トルク1130N・mのPSMパワートレイン
●航続距離613kmの100kWhバッテリー
●新しいオペレーティングシステムとAR技術によるポルシェドライバーエクスペリエンス
●高水準の日常実用性と2000kgの最大けん引性能
ポルシェAGがフル電動化された新型マカンを発表しました。最高出力470kW(639PS)のパワートレインを搭載した第2世代のマカンは、あらゆる路面でEパフォーマンスを発揮し、日常における高水準の使いやすさを実現します。スポーツカー然とした性能は、270kWの高性能急速充電と613kmの航続距離(WLTP)によって達成されます。
ポルシェ・マカンは発売から10年を経て、フル電動モデルの第2世代に移行します。新型マカン4とマカンターボは、時代を超越した先進的なデザイン、ポルシェならではのパフォーマンス、長い航続距離、高い実用性によって、SUVを選択するポルシェユーザーの要件を完全に満たすことを目指しています。ポルシェAG取締役会会長のオリバー・ブルーメは、シンガポールのワールドプレミアにおいて次のように述べました。「卓越したEパフォーマンス、新しいドライバーエクスペリエンス、そして非常に印象的なデザインによって、マカンをまったく新しいレベルに引き上げます」
「当社の目標は、フル電動化されたマカンによって、このセグメントでもっともスポーティなモデルを提供することにあります」とマカン製品ライン担当のイェルク・ケルナーは述べています。ポルシェは、フロントとリヤのアクスルに最新世代の永久励磁型PSM電気モーターを採用することで優れた効率を達成し、出力の最適な再現性を可能にしています。数値からもトップクラスのEパフォーマンスであることがわかります。ローンチコントロールとの組み合わせによりマカン4は最高出力300kW(408PS)のオーバーブーストパワーを発生し、マカンターボは最高出力470kW(639PS)を誇ります。最大トルクはそれぞれ650N・mと1130N・mです。これにより、優れた走行性能が保証されます。静止状態から100km/hまで、マカン4は5.1秒、マカンターボはわずか3.3秒で加速し、最高速度はそれぞれ220km/hと260km/hに達します。
800Vアーキテクチャーを備えた新しいプレミアムプラットフォームエレクトリック
電気モーターは、アンダーボディに搭載された総容量100kWhのリチウムイオンバッテリーからエネルギーを取り出し、そのうち最大95kWhをアクティブに使用することができます。HVバッテリーは、ポルシェが新型マカンで初めて採用した、800Vアーキテクチャーを備えた新開発のプレミアムプラットフォームエレクトリック(PPE)の中心コンポーネントです。DC充電出力は最大270kWで、このバッテリーは適切な急速充電ステーションで約21分以内に10%から80%まで充電することができます。400Vの充電ステーションでは、バッテリー内の高電圧スイッチにより、800Vのバッテリーを定格電圧400Vのふたつのバッテリーに効果的に分割することでバンク充電が可能になります。これにより、HVブースターを追加することなく、特に効率的な最大135kWの充電が可能になります。家庭用充電器では最大11kWのAC充電が可能です。
走行中には電気モーターを介して最大240kWのエネルギーを回生します。インテグレーテッドパワーボックス(IPB)も、軽量化と省スペース化を実現しながら電動化されたマカンの効率性に貢献します。革新的でコンパクトなIPBは、オンボードACチャージャー、高電圧ヒーター、DC/DCコンバーターの3つのコンポーネントを組み合わせています。複合航続距離(WLTP)は、マカン4で最大613km、マカンターボで最大591kmです。
■スポーティなプロポーションとクーペのようなライン
よりシャープなプロポーションとポルシェデザインのDNAにより、第2世代のマカンはダイナミックで圧倒的な存在感を放ちます。スタイルポルシェ責任者のミヒャエル・マウアーは次のように述べています。「フル電動マカンによって、確立された製品アイデンティティーを電気自動車に引き継ぐ初のポルシェを発表します。新型マカンは、ポルシェの製品ファミリーの一員であることを、そのブランドアイデンティティーによって明確に認識することができます。ポルシェの伝統的なプロポーションはさらに進化し、電気自動車の課題に最適に適合しています。これにより、マカンのスポーティ、モダン、ダイナミックな外観がさらに強調されました。このデザインは、マカンが電気自動車であっても、このセグメント随一のスポーツカーであり続けることを明確に示しています」
ボンネットの浅いピッチと力強く主張したフェンダーが、全長4784mm、全幅1938mm、全高1622mmのミッドサイズSUVに、静止しているときでさえダイナミックな外観を与えています。新型マカンには、スタッガードフィットメントの最大22インチのホイールが装着されます。先代モデル(2893mm)より86mm長いホイールベースは、フロントとリヤの短いオーバーハングによって相殺されています。ヘッドライトはふたつの部分に分かれており、4灯のデイタイムランニングライトを備えたフラットなアッパーライトユニットは、フェンダーに埋め込まれて車幅を強調します。オプションのマトリックスLEDテクノロジーを採用したメインヘッドライトモジュールは、フロントエンドのやや低い位置に配置されています。ポルシェの特徴であるフライラインは、フラットなリヤウインドウと一体になっています。特徴的なサイドブレードを備えたフレームレスドアとの組み合わせにより、スタイリッシュでスポーティなデザインが実現しました。強調されたショルダー部が、リヤに力強い印象を与えます。彫刻的な3Dライトストリップの中央にはポルシェロゴが配置されています。
■アクティブおよびパッシブエアロダイナミクスによる航続距離の延長
ポルシェは、そのデザインDNAと航続距離のために最適化されたエアロダイナミクスを融合させました。新型マカンは、アクティブおよびパッシブエレメントを採用して空気抵抗係数を0.25に抑えたポルシェアクティブエアロダイナミクス(PAA)によって市場でもっとも流麗なSUVのひとつとなり、航続距離と消費電力にプラスの効果をもたらします。PAAシステムには、アダプティブリヤスポイラー、フロントエアインテークのアクティブクーリングフラップ、完全に密閉されたアンダーボディのフレキシブルカバーが含まれます。ヘッドライトモジュール下のエアカーテンと低く構えたフロントエンドが、空気の流れを最適化します。リヤでは、横方向のティアオフエッジとルーバー付きディフューザーが空力効率を確保します。
■ふたつのラゲッジコンパートメントと拡大された室内スペース
新しいマカンは、パフォーマンス志向のSUVでありながら、高い日常の実用性、高品質な装備、広々とした室内空間を備えています。電動化によってマカンのラゲッジスペースは拡大されました。モデルや装備に応じて、リヤシートベンチの後ろの容量は最大540リッター(カーゴモード)、さらに、ボンネットの下には“フランク”と呼ばれる容量84リッターのセカンドラゲッジコンパートメントがあります。これは先代モデルを127リッター上回ります。リヤシートの背もたれを完全に倒すと、リヤラゲッジコンパートメントの容量は最大1348リッターに拡大します。2000kgの最大けん引性能は、マカンの実用性をさらに高めています。
モデルや装備に応じて、運転席と助手席は従来よりも28mm低く、後部座席は15mm低くなり、足元スペースが増加しています。インテリアは紛れもないポルシェです。コックピットの幅は、一体化したブラックパネルによって強調されています。センターコンソールのせり上がるデザインは、車高が低くパフォーマンス重視のポジションという印象を高めます。同時に、大きなウインドウが室内空間に明るさと開放感を与えます。最新のデジタルユーザーインターフェースに加えて、吹き出し口やエアコンのスイッチ類など、アナログのコントロールエレメントも用意されています。LEDライトストリップが、コックピットとドアのトリムストリップに巧みに組み込まれており、アンビエント照明やコミュニケーションライトとして機能します。状況に応じて、挨拶、充電プロセス、ドライバーアシスタンスシステムとの連携など、情報や警告も提供します。新型マカンの装備は、高度なカスタマイズを可能にします。
ポルシェは、車両に環境に優しい材料を使用することも目指しています。フル電動マカンのインテリアの一部には環境に配慮した材料が使用されています。
■ドライバーエクスペリエンス:高いコンピューティング性能とコネクティビティー
マカンには、曲面デザインの12.6インチ自立型インストルメントクラスターと10.9インチセンターディスプレイを含む、最大3つの画面を備えた最新世代のディスプレイと操作コンセプトが装備されています。また、オプションの10.9インチディスプレイを介して、走行中の乗員によるインフォテインメントシステムの情報の閲覧、設定の調整、ビデオコンテンツのストリーミング再生も初めて可能になりました。ポルシェドライバーエクスペリエンスには初めて、AR(拡張現実)技術によるヘッドアップディスプレイも装備されています。ナビゲーションの矢印などの仮想エレメントは、視覚的にシームレスに現実世界に統合されています。87インチディスプレイのサイズに相当する画像がドライバーの10m前方に表示されます。
新世代のインフォテインメントシステムは、Android Automotive OSをベースにしています。標準装備されたポルシェコミュニケーションマネジメント(PCM)は、コンピューティング性能を新たなレベルに引き上げます。たとえば、“Hey Porsche”音声アシスタントは、充電ステーションを含むルートを瞬時に提案します。新しいポルシェアプリセンターでは、サードパーティプロバイダーの人気アプリに直接アクセスし、マカンに直接インストールすることができます。
■リヤアクスルステアリングと2バルブダンパーを備えた初のマカン
ポルシェは、ポルシェの真髄であるドライビングダイナミクスと特徴的なステアリングフィールに焦点を当ててマカンを開発しました。「新型マカンは、特にスポーティなシートポジションと低重心、そして印象的なドライビングダイナミクスとステアリング精度によって本物のスポーツカー感覚を実現しています」と、イェルク・ケルナーは説明します。
マカン4とマカンターボはともに4WDです。ふたつの電気モーターは、パワーエレクトロニクスを介してほぼリヤルタイムに制御されます。電子制御ポルシェトラクションマネージメント(ePTM)は、従来の4WDシステムの約5倍の速さで作動し、10ミリ秒以内にスリップに対応することができます。さらに、4WDの配分は選択されたドライビングプログラムによって制御されます。リヤアクスルの電子制御式ディファレンシャルロックであるポルシェトルクベクトリングプラス(PTV Plus)も、マカンターボのトラクション、走行安定性、横方向のダイナミクスに貢献しています。
マカンモデルのエアサスペンション仕様車(ターボに標準装備)には、ポルシェアクティブサスペンションマネジメント(PASM)電子制御ダンピングコントロールが装備されています。オプションでスチールスプリングサスペンションとの組み合わせも可能です。PASMには、2バルブ技術を採用したダンパーも装備されます。より広範なダンパーマップにより、快適性とパフォーマンスの間の範囲がさらに広がりました。そのため、ドライビングプログラムの違いがさらに明確になります。
ミッドサイズマカンでは初めて、最大操舵角5度のリヤアクスルステアリングがオプションに用意されています。市街地走行や駐車時に11.1mというコンパクトな回転径を実現すると同時に、ブランドの定評ある一貫して精確なフロントアクスルステアリングによって、高速走行時の卓越した走行安定性を可能にします。
2014年以来、ポルシェは世界中で80万台以上のマカンを販売してきました。このサクセスストーリーは、カーボンニュートラルを実現したポルシェのライプツィヒ工場で生産されるフル電動化モデルでも引き継がれるでしょう。
日本国内における新型マカンの予約受注開始日および価格、仕様等は決まり次第、お知らせいたします。