更新日: 2019.09.10 17:14
アウディ、ワイドボディにV8ツインターボ搭載グランドツアラー『RS 7 Sportback』の新型を発表
俊敏でスポーティ:サスペンション
新型アウディRS 7 Sportbackには、5リンク式のフロントおよびリヤサスペンションが装備されています。このサスペンションは、横方向の力と縦方向の力をそれぞれのアームで効果的に分担しています。リンケージとサブフレームは、その大半がアルミニウム製です。フロントトレッドは1668mm、リヤトレッドは1650mmです。
標準装備されるダンパーコントロール付きRSアダプティブエアサスペンションは、新型アウディRS 7 Sportback専用にチューニングが施され、スプリングレートを50%高めた新しいエアスプリングモジュールによって、305km/hの最高速度を可能にしています。
スポーツエアサスペンションは3つのモードに設定可能で、自動車高調整機能が含まれています。新型アウディRS 7 Sportbackの車高(ノーマル時)は、標準仕様のサスペンションを備えたアウディ A7 Sportbackよりも20mm低く設定されています。
速度が120km/hを超えると、車高はさらに10mm低下します。必要に応じて、車高を20mm上昇させることのできるリフトモードも用意されています。RSスポーツエアサスペンションの特徴である大きなキングピン傾角により、長距離走行における快適性重視から、パフォーマンス重視まで、幅広い乗り心地の設定を実現しています。
オプションのダイナミックライドコントロール(DRC)付きRSスポーツサスペンションプラスを装着すると、グリップレベルとハンドリングがさらに向上します。アグレッシブな走行時におけるピッチングとローリングも、大幅に減少します。制御バルブが組み込まれた新世代のダンパーを採用することによって、さまざまなアウディドライブセレクトのモードにおける設定の幅が明確に広がっています。
スポーティでダイレクトなギアレシオを備えたプログレッシブステアリングは、新型アウディRS 7 Sportbackに標準装備されています。さらに、このスポーティなグランドツアラーには、オプションでダイナミックオールホイールステアリング(4輪操舵)を装備することができます。
このシステムは、連続可変ストレインウェイブギヤを採用したフロントアクスルと、スピンドルドライブとトラックロッドにより前輪と独立してステア操作可能なリヤアクスルによる、電子制御四輪操舵システムを備えます。
低速では、リヤホイールはフロントとは逆向きに、最大5°まで回転します。これにより、回転直径が1mも縮小されるため、都会の狭い道での取り回しや急カーブでの俊敏性がさらに向上します。中速および高速では、後輪は前輪と同じ方向に最大2°回転し、走行安定性を高めます。
ドライバーは、アウディドライブセレクト ダイナミックハンドリングシステムを使用して、アウディRS 7 Sportbackの走行特性を変化させることができます。合計で6つのモード(コンフォート、オート、ダイナミック、エフィシエンシー、カスタマイズ可能なRS専用RS1およびRS2)が用意されています。
RSモードは、ステアリングホイールに設置されたRS MODEボタンを使用して、直接呼び出すことができます。
アウディドライブセレクトは、エンジンおよびトランスミッションマネージメント、ステアリングアシスタンス、サスペンション、ダイナミックオールホイールステアリング、quattroスポーツディファレンシャル、エキゾーストフラップ、オートエアコンディショナーなどの設定に影響を及ぼします。
RS2モードでは、ボタンを押すだけでエクトロニックスタビリゼーションコントロール(ESC)をスポーツモードに切り替えることができます。
新型アウディRS 7 Sportbackは、10スポークスターデザインの21インチ鋳造アルミホイールと275/35タイヤを標準装備しています。アウディスポーツは、オプションで、22インチ5Vスポークデザインと285/30タイヤの組み合わせも用意しています。このホイールは、シルバー、マットチタニウム、グロス旋削仕上げ、グロス旋削アンスラサイトブラック仕上げを選択することができます。
穴あきタイプのベンチレーテッドディスク(直径:フロント420mm、リヤ370mm)を採用するRSブレーキシステムのキャリパーカラーは、ブラックが標準となりますが、オプションでレッドも用意されています。
オプションのRSセラミックブレーキを装着した場合、キャリパーはグレー、レッド、ブルーから選択可能です。セラミックディスクの直径は、フロントが440mm、リヤが370mmです。新しいRSセラミックブレーキシステムは、スチール製のディスクを使った場合と比較して34kgも軽量で、ばね下重量の削減に貢献しています。
スポーティで未来的:インテリア
一切の無駄を排したデザインとスポーティなアクセントの組み合わせは、新型アウディRS 7 Sportbackのインテリアにおける主要なスタイル要素となっています。そのデザインは、エクステリアと同様、緊張感のあるライン、滑らかな曲面、クリアで明確な造形を特徴としています。
運転席と助手席には十分なスペースが確保され、インテリアのアーキテクチャーには、未来的なユーザーインターフェイスへのシームレスな移行が実現しています。上部に設置されたMMIタッチレスポンスのディスプレイは、ブラックパネルのダッシュボードに組み込まれ、ディスプレイをオフにするとパネルに溶け込んで、ほとんど見えなくなります。
ドライバーは、上部RSモニターディスプレイを使用して、駆動システムコンポーネントの温度、最大Gフォース、タイヤ空気圧や温度などの情報を呼び出すことが可能です。
この専用RSディスプレイは、アウディバーチャルコックピットを使用して、タイヤ空気圧、トルク、パフォーマンス、油温、ブースト圧、ラップタイム、加速、Gフォースの詳細情報を提供します。
シフトインジケーターは、レブリミットに到達した場合、ドライバーにシフトアップを促します。オプションのRSヘッドアップディスプレイには、RS固有の情報も表示されます。
新しい大型RSアルミニウムシフトパドルを備えたフラットボトムのRSスポーツレザーステアリングホイールには、マルチファンクションボタンが設置されています。ドライバーは、このボタンを使用して、アウディドライブセレクトのRS1およびRS2モードを有効にすることができます。
これらのモードを有効にすると、アウディバーチャルコックピットのRS専用ディスプレイが自動的に表示されます。ステアリングホイール、シート、照明付きフロントドアシルトリムには、RSおよびRS7のロゴが装着されています。
フロントおよびリヤドアに設置されたロゴプロジェクターは、ドアを開くとアウディスポーツのエンブレムを地面に投影します。
RSスポーツシートの張地は、ランバス(菱形)パターンのブラックパールナッパレザーが標準となり、RSエンボス加工が施されています。さらにスポーティなオプションとして、RSスポーツシートも用意されています。
このシートは、ハニカムパターンとRSエンボス加工が施されたヴァルコナレザーを選択することもできます。フルパフォレーテッド加工を施したことにより、シートベンチレーション機能が初採用されています。
レッドまたはグレーを基調とする2種類のRSデザインパッケージでは、インテリアにカラフルなカラーが採用され、アルカンターラを使用したステアリングホイールリム、シフトレバーゲートル、ニーパッドには、コントラストステッチが施されます。
各パッケージには、エッジ部がカラー仕上げのシートベルトとRSフロアマットも装備されます。インレイのオプションとしては、カーボン、ナチュラルグレーブラウンウッド、マットアルミニウムが用意され、幅広いカスタマイズの可能性を提供しています。
新型アウディRS 7 Sportbackには、先代モデルには採用されていなかった新しい装備が追加されました。今回初めて、アウディスポーツは、この5ドアグランドツアラーに、3人掛けのリヤシートが用意されています。スポーティな2人掛けのリヤシート(定員4名)も引き続き利用可能です。
ラゲージコンパートメント容量は535ℓで、リヤシートの背もたれを折りたたむと容量は1390ℓまで拡大します。テールゲートは電動開閉式で、オプションのコンビニエンスキーを選択すると、足の動き(キックアクション)でテールゲートを操作することができます。
最高レベルの装備:インフォテインメント、アシスタンスシステム、カラー、素材
新型アウディRS 7 Sportbackには、広範囲なコンビニエンス機能、コネクテッド機能、ドライバーアシスタンス機能が用意されています。このクルマは、非常にスポーティな走行性能と、長距離走行を得意とするグランドツアラーとしてのキャラクターを兼ね備えています。
ドライバーアシスタンスシステムは、幅広い状況でドライバーをサポートします。アダプティブクルーズアシスト、交差点アシスト、車線変更警告、縁石警告、360°カメラなど、30以上のアシスタンスシステムが利用可能です。
新型アウディRS 7 Sportbackには、ナルドグレー、クリスタルエフェクトのセブリングブラックに加え、5種類のマットエフェクト仕上げを含む、合計13のボディカラーが標準で用意されています。
ドアミラーハウジングは、グロスブラックが標準ですが、オプションでアルミニウムマットまたはボディ同色仕様も用意されています。
3種類(マットアルミニウム、ブラック、カーボン)が用意されたスタリングパッケージを選択すると、フラップ、ブレード、シルインレイ、ウィンドースロットトリム、リヤディフューザークリップなどに、それぞれの仕様が適用されます。
ブラックまたはカーボンのスタリングパッケージを選択すると、フロントとリヤに装着されるアウディリングとRSロゴを、グロスブラック仕上げに変更することもできます。さらに、アウディエクスクルーシブプログラムでは、広範囲なカスタマイズの選択肢が提供されています。