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投稿日: 2019.09.18 07:00
更新日: 2019.09.13 17:36

ホンダ・シビック タイプR、速さと快適性が同居するFFスーパーカー【ベースマシン一刀両断!!】


クルマ | ホンダ・シビック タイプR、速さと快適性が同居するFFスーパーカー【ベースマシン一刀両断!!】

 そうした乗り味を支えているのは、新開発したリヤのマルチリンクサスペンションだ。先代のFK2はトーションビームだったので、ステアリングセンター付近の感触が悪く、接地性も充分ではなかった。

それを改善するためのマルチリンク化なのだが、スペース的にもコスト的も不利な形式であることは明白。まるでタイプRのための装備かと思うほどである。

 ガチガチのサス、遮音材を省略したため騒々しい車内、といったかつてのタイプRとは、FK8は異質の存在である。ただ、共通しているのは、クルマ全体に自分の神経が行き渡るような一体感と優れた応答性より、操縦していて非常に楽しいということだ。

 最近のクルマは“エコ”という錦の御旗の下、軟弱化している。フィーリングが貧弱で頼りなく、走りの気持ち良さが得にくいのだ。高性能モデルの方がノーマルと比較すると逆に扱いやすく感じられてしまう。FK8に限らず、例えばスズキ・スイフトスポーツなども、ベースに負けている部分は真剣に探さないと見つけられない。

 FK8はいいクルマだが、エクステリアの醜さだけはどうにもならない。まず、シルエットが美しくない。また、フロントとリヤのバンパー左右にある黒いインテーク風の部分は、ごく一部を除いてパネルで塞がれている。

 つまりフィットと同じ処理だ。大げさなリヤウイングを含めたエアロ全体も同様だが「どうしてもっとホンモノ志向にならないのか?」と感じてしまう。

 ノーマルの倍近い価格設定も納得できる出来だが、エクステリアだけは納得できない。つまりFK8は“見た目以外は”かなり魅力的なクルマなのだ。

Dシェイプ型のステアリングを採用するなど、随所にスポーティさを感じるつくり。トランスミッションは6速MTを採用。3ペダル式で、Hパターンの“ゲート”が非常に分かりやすいほか、ショートストロークなため小気味よい操作が楽しめる。
Dシェイプ型のステアリングを採用するなど、随所にスポーティさを感じるつくり。トランスミッションは6速MTを採用。3ペダル式で、Hパターンの“ゲート”が非常に分かりやすいほか、ショートストロークなため小気味よい操作が楽しめる。

■ホンダ・シビック タイプR主要諸元

車体
車名型式 ホンダ・オブ・ザ・UK DBA-FK8
全長×全幅×全高 4560×1875×1435mm
ホイールベース 2700mm
トレッド 前/後 1600/1595mm
最低地上高 125mm
車両重量 1390kg
乗車定員 4名
駆動方式 FF
トランスミッション 6速MT
ステアリングギヤ形式 ラック&ピニオン(電動パワーステアリング仕様)
サスペンション前/後 マクファーソン/マルチリンク
ブレーキ 前/後 油圧式ベンチレーテッドディスク/油圧式ディスク
タイヤサイズ 前/後 245/30ZR20 90Y
エンジン
型式 K20C
形式 水冷直列4気筒DOHC 横置
排気量 1995cc
内径/行程 86.0/85.9mm
圧縮比 9.8
最高出力 235kW(320ps)/6500rpm
最大トルク 400Nm(40.8kgm)/2500-4500rpm
使用燃料 無鉛プレミアムガソリン
タンク容量 46リットル
燃料消費率(JC08モード) 12.8km/L

auto sport 2019年3月15日号 No.1501より転載


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