『ウラカン』から『ウラカンEVO』になったことで、5.2リッターのV型10気筒エンジンの最高出力は610psから640psになっている。その差は体感しにくいが、そもそも600psオーバーが圧倒的であることは間違いない。
そのパワーを7速デュアルクラッチAT、4駆のパワートレインで継投し、一気に300km/hオーバーの世界に突入する(……ハズだ)。
コーナリングに関しても4輪のベクタリング機能によって「こんなスピードじゃ曲がれないだろう!」という速度域でもグイグイと曲がれてしまう。現代のランボルギーニは見た目だけじゃなく、走りも超絶スーパーなのである。
一方、『ウラカンEVO』に乗って、銀座あたりに繰り出せば、交差点で止まるたびにみんながスマホを向けてきて、ちょっとした有名人の気分が味わえる。
カタチ、走り、そして周囲にチヤホヤされることまで含めて楽しめるのであれば、3000万円オーバーの価格も高くはないと思う。


■ランボルギーニ・ウラカンEVO諸元
車体 | |
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全長×全幅×全高 | 4520mm×1933mm×1165mm |
ホイールベース | 2620mm |
車両重量 | 1422kg |
駆動方式 | AWD |
トランスミッション | 7速DCT |
サスペンション前/後 | ダブルウイッシュボーン |
ブレーキ 前/後 | ベンチレーテッドディスク |
タイヤサイズ 前/後 | 245/30R20、305/30R20 |
エンジン種類 | V型10気筒DOHC |
総排気量 | 5204cc |
最高出力 | 470kW(640ps)/8000rpm |
最大トルク | 600Nm(61.2kgm)/6500rpm |
最高速度 | 325km/h |
車両本体価格 | 3282万7601円 |
■Profile 吉田拓生 Takuo Yoshida
自動車雑誌の編集部を経て、2005年からフリーのモータージャーナリストとして活動をスタート。自動車、ヨット、英国製品に関する文章を執筆。現代のスポーツカーをはじめ、1970年以前のヒストリックカー、ヴィンテージ、そしてレーシングカーの試乗レポートを得意としている。