更新日: 2021.03.16 01:33
伝説のランボルギーニ『カウンタックLP500』が生誕50周年を迎える
2021年3月15日
プレスリリース
ランボルギーニ・カウンタックLP500生誕50周年
【サンタアガタ・ボロネーゼ/2021年3月11日】
50年前の3月11日、ジュネーブ・モーターショーで、イベントの主役だと誰もが認めざるを得ないイエローのLamborghini Countach LP500(ランボルギーニ・カウンタックLP500)が初披露されました。
午前10時、カロッツェリア・ベルトーネの展示ブースで初公開されたプロトタイプは大反響を起こし、顧客の要望に応えるため作業が急ピッチで進められ、限定生産ながら市販車として販売されました。カロッツェリア・ベルトーネの展示ブースでカウンタックLP500を発表することにしたのは、ランボルギーニのブースでは5年の製造期間を経て完成した最新モデル、Miura SV(ミウラSV)が展示されていたからです。
このふたつのモデルの新作発表により、ランボルギーニはその優れた生産力のみならず、高いイノベーション力も改めて強く示すことになりました。ジュネーブ・モーターショーの後、カウンタックLP500は国際的な自動車専門誌で次々と特集されました。
カウンタック・プロジェクトは、“LP112”というコード名で呼ばれ、「LP」は12気筒エンジンのミッドシップ縦置き(イタリア語でLongitudiale Posteriore)を示しています。これは、スタイルとテクノロジーの最前線を駆ける企業としてのランボルギーニのイメージをミウラ後も継続したいという創業者フェルッチオ・ランボルギーニの想いからスタートしました。
この革新的な偉業を率いていたのは、1963年にランボルギーニに入社、1968年にゼネラルマネージャー兼テクニカルディレクターに就任し、カウンタックのメカニック部分を担当する責任者であったエンジニアのパオロ・スタンツァーニです。
50年経っても色あせることのない、カウンタックの研ぎ澄まされた近未来的な美しいデザインは、カロッツェリア・ベルトーネのデザインディレクター、マルチェロ・ガンディー二が手掛けました。ランボルギーニの12気筒モデルの特徴であるシザードアの採用を決めたのもガンディー二です。
カウンタックLP500は、1974年に量産が始まるカウンタックとは大きく異なっていました。チューブラーフレームではなくプラットフォーム型のフレームが採用され、エンジンは12気筒4971cc(唯一無二)、エアインテークはサメのエラのようなデザインで、内部には洗練された電子計器が装備されていました。
車名はピエモンテ地方の方言に由来しており、組み立ての最終段階で、労働争議の影響による作業中断を避けるために、クルマをトリノ県グルリアスコ近くの農機具用の倉庫に移したところ、偶然それを見つけた農夫が興奮と驚きのあまり「Countach!」(ピエモンテの方言で驚嘆を表す感嘆詞)と叫んだといいます。
その話を耳にしたピエモンテ出身のガンディー二が、この言葉には特に強い伝達力があると感じ、ベルトーネとフェルッチオ・ランボルギーニ、そして同僚のスタンツァーニを説得しました。
ジュネーブ・モーターショーでの成功後、カウンタックLP500にはより信頼性の高い4リッターエンジンが搭載され、ランボルギーニのチーフ・テストドライバーであったボブ・ウォレスがあらゆるロードテストを行いました。1974年の初めに、市販車の認証に必要なクラッシュテストに使用され、その後解体されたことで、この特別な車の歴史は幕を閉じました。
カウンタックは1974年から1990年までに5シリーズ、1999台が生産されました。世代を超えて人々のベッドルームの壁に飾られ、また数多くの映画にも登場し、ランボルギーニがもっとも困難な時代を生き抜き、伝説として殿堂入りを果たすことを可能にしたモデルとなりました。