ボディ構造は、軽量かつ高い剛性を実現する新しいカーボンファイバー製コンポーネントを中心に構築され、乾燥重量は1550kg未満に抑えられた。サスペンションはF1スタイルのプッシュロッド式をフロントに採用。インボードに取り付けられたスプリングとダンパーがバネ下重量を減らし、優れたパッケージングを完成させる。
リアはマルチリンク・デザインとともに、マルチマチック製アダプティブスプリング、およびダンパーユニットを使用し、走行時の不快な振動を調整して公道、さらにサーキットにおける卓越したパフォーマンスを実現する。
ヴァルハラはサーキットで光るパフォーマンスだけでなく、公道で活躍する最新運転支援システムも多数組み込まれた。そのひとつはアダプティブ機能とハイビームアシストを備えたフルLEDマトリクス・ヘッドライトで、その他にも自動緊急ブレーキや前方衝突警告、アクティブ・クルーズコントロール、ブラインドスポット・モニタリング、リヤビュー・パーキングカメラなどを備える。
ヴァルキリーよりもスペースが拡大されたコクピットには、Apple CarPlayとAndroid Autoに対応するタッチスクリーンディスプレイが中央に備わった一方、ドライバーに焦点を当てたレイアウトなどF1に触発されたエレメントはそのまま維持された。
それを示す代表的な例が固定式のシートと、調整可能なペダルとステアリングコラムの採用だ。また、ペダルの位置は着座位置より高いポイントに設置されているのもF1のドライビングスタイルと共通している。
右ハンドルと左ハンドル、両方の仕様が用意されるヴァルハラについて、アストンマーティン取締役会会長のローレンス・ストロールは次のように述べている。
「アストンマーティン初の量産ミッドエンジン・スーパーカーであるヴァルハラは、ラグジュアリー・ブランドのアストンマーティンにとって、真に変革の瞬間を表すクルマだ」
「このスーパーカーの発売は、当社の製品ラインナップの拡大における重要な次の段階である、ドライバーに焦点を合わせた一連のミッドエンジン・カーを製造するというアストンマーティンの取り組みを示すものとなる」
パワートレイン・エンジニアリング責任者であるラルフ・イレンバーガーは、「ヴァルハラは、私たちがプロダクションカーで何ができるのかを実際に示す最初の機会となる」とコメント。
「私たちはV8エンジン用に専用のインタークーラー、フラットプレーンと呼ばれるクランクシャフトを開発し、強力なハイブリッドシステムと組み合わせた。そしてもちろん、アストンマーティン初となる専用のデュアルクラッチ・トランスミッションも搭載している」
「これらは、ヴァルハラだけでなく(内燃エンジンからハイブリッド、フル電動パワートレインへの移行が行われる)将来のアストンマーティン・モデルにとっても不可欠なコンポーネントだ」
「その結果、効率的で超高性能なスーパーカーのための、世界最高レベルのパワートレインが実現した」









