更新日: 2021.08.12 15:28
アウディ、新コンセプトモデル第1弾の2ドアコンバーチブル電気自動車『スカイスフィア』を本国発表
2021年8月11日
プレスリリース
Audi skysphere concept – 開かれた未来のためのEVロードスター(ドイツ本国発表資料)
●クルマを魅力的な体験のためのプラットフォームに変換する
●電気自動車のラグジュアリー・ロードスター
●プログレッシブ・ラグジュアリーを再定義
(ドイツ本国発表資料)
2021年8月10日、インゴルシュタット/モントレー/マリブ:アウディは、新しいコンセプトモデルファミリーの第一弾となる、Audi skysphere concept(以下Audi skysphere:アウディ・スカイスフィア)を発表します。この2ドアコンバーチブル電気自動車のボディラインから、未来のアウディデザインを垣間見ることができます。
アウディはこのコンセプトモデルにより、インテリアをインタラクティブな空間に変え、クルマを魅力的な体験をするためのプラットフォームに変革することにより、未来のプログレッシブ ラグジュアリーセグメントに対するビジョンを提示します。この新しい体験は、自動運転システム、革新的なインテリア、シームレスなデジタルエコシステムによって可能になります。
アウディ・スカイスフィアは、アウディブランドが未来のラグジュアリーを再定義する方法を示しています。それは、運転だけに留まりません。このコンセプトモデルは、乗員を魅了し、これまでにない体験を提供するという明確な目標を持って設計されました。
乗員に最大限の自由をもたらすため、アウディ・スカイスフィアは、『グランドツーリング』体験と『スポーツ』体験という、ふたつの全く異なる運転体験を提供できるように設計されました。これを実現するため、アダプティブホイールベースという新しいテクノロジーが採用されています。電気モーターとボディ/フレームコンポーネントが互いにスライドするという洗練されたメカニズムにより、ホイールベースおよび車両の全長を最大250mm変化させることができます。同時に、車高も10mmの範囲で調整され、快適性とドライビングダイナミクスを強化します。
ドライバーはボタンを押すだけで、好みの走行モードを自由に選択することができます。『スポーツ』モードを選択すると、全長は4.94mとなり、リヤホイールステアリング(4輪操舵)と相まって、このEVロードスターをきわめて俊敏に走らせることができます。自動運転を実現する『グランドツーリング(GT)』モードを選択すると、全長5.19mに延長され、最大のレッグルームが確保されると同時に、シームレスに統合されたデジタルエコシステムによるサービスを利用しながら、移り行く空や景色を楽しむことが可能です。
このモードでは、ステアリングホイールとペダル類が乗員から見えない位置に格納されます。それによって創出される広々としたスペースは、スポーティなEVコンバーチブルのまったく新しい可能性を開きます。その一方で、アウディ・スカイスフィアは、センサーシステムで道路と交通状況を自動的に監視することにより、乗員を目的地まで安全に送り届けます。
このコンセプトモデルのインテリアデザインは、ラグジュアリー、デジタル化、エコシステムを現代的に新しく解釈しています。同様に、乗員にはこれまでにないレベルの自由と新しい体験の世界を開きます。アウディ独自のサービスと統合されたデジタルサービスによって、その可能性はほぼ無限大に広がっています。
乗員はソーシャルメディアを介して、クルマのインテリアや周囲の画像を送信して、走行体験を友人と共有することができます。このクルマは本来の走るという機能を超えた、日常のタスクも処理します。たとえば、自動運転機能を備えたアウディ・スカイスフィアは、乗員の現在地情報を取得して、その場所まで迎えに行ったり、駐車や充電を無人で行うことができます。
アウディ・スカイスフィアはカリフォルニアの本拠地で発表
アウディ・スカイスフィアは、米国カリフォルニア州モントレーとその周辺で開催される自動車関連イベント、『モントレー・カーウィーク』の一環として、2021年8月13日にペブルビーチゴルフコースの伝説的なフェアウェイで公開されます。これは、このコンセプトモデルが、カリフォルニアで開発されたことを意味しています。
アウディ・スカイスフィアの設計は、マリブにあるアウディデザインスタジオで行われました。マリブは、ロサンゼルスの郊外と北カリフォルニアを結ぶ有名な海岸道路であるパシフィックコーストハイウェイのすぐ近くにあります。このクリエイティブなプロジェクトを担当したのが、スタジオマネージャーのゲール・ビュザンと彼が率いるチームです。
この革新的なニューモデルは、アウディの歴史における伝説的なクラシックモデル、Horch 853 roadster(ホルヒ853ロードスター)からインスピレーションを得ています。この全長約5.20メートルの印象的なコンバーチブルモデルは、1930年代のモダン ラグジュアリーを定義しただけでなく、2009年にペブルビーチで開催されたクラシックカーのコンテスト、『コンコース・デレガンス』でも優勝しています。
しかし、アウディ・スカイスフィアとホルヒ853ロードスターとの視覚的な繋がりは、その寸法、コンパクトなキャビン、長いボンネットを備えたプロポーションに限定されています。ホルヒ853ロードスターのボンネットには、排気量5リッターの直列8気筒エンジンが搭載されていました。その一方で、アウディ・スカイスフィアのフロントアクスルとフロントウィンドウの間には、充電器、DC/DCコンバーターといった電気駆動コンポーネントに加え、アダプティブホイールベース用のアクチュエーターとエレクトロニック/メカニカルコンポーネントが搭載されています。また、トランクルームには専用にデザインされたふたつのゴルフバッグを積載することが可能です。
ドライブシステム:最高出力465kW
デザインプロジェクトマネージャーのゲール・ビュザンは、次のようにコメントしています。「電動化、デジタル化、自動運転といった新しいテクノロジーにより、現代の典型的なロードスターをはるかに超える体験を提供することが可能になりました」
リヤアクスルに搭載された電気モーターは、アウディ・スカイスフィアのホイールを駆動する役割を果たします。最高出力465kW、最大トルク750Nmを発生するこの電気モーターは、重量1800kgのこのロードスターを瞬時に加速させることができます。前後重量配分を約40:60に設定したことにより、リヤアクスルに十分なトラクションが生まれ、フル加速した場合、0~100km/hまでわずか4秒で到達することが可能です。
アウディ・スカイスフィアのバッテリーモジュールは、おもにキャビン後方に搭載されています。これは、車両の重心を下げて敏捷性を高めるための理想的な配置です。さらに別のバッテリーモジュールが、インテリアの運転席と助手席の間のセンタートンネル内に搭載されています。これは、ビークルダイナミクスを考慮した結果です。バッテリー容量は80kWh以上で(予測値)、経済的なGTモードで走行した場合、500kmを超える航続距離(WLTPモード)を実現します。