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投稿日: 2022.03.19 10:49
更新日: 2022.03.23 11:11

アウディ、優れた航続距離と積載能力を持つ『A6アバントe-tronコンセプト』を発表


クルマ | アウディ、優れた航続距離と積載能力を持つ『A6アバントe-tronコンセプト』を発表

 フラットなヘッドライトとテールライトは、スリムなデザインを特徴とし、ボディと同じ高さに設置されています。デジタルマトリクスLEDとデジタルOLEDテクノロジーにより、少ない表面積でも最大の明るさと幅広い機能を実現しています。また、ライトシグネチャーをカスタマイズすることも可能になりました。アウディのライティングデザイナーと開発者のチームは、再び素晴らしい仕事を成し遂げました。このコンセプトカーのライティングユニットには、数多くの新しい機能とパーソナライズオプションが組み込まれています。

 ボディの側面には、小型で高解像度の3台のLEDプロジェクターが装着され、ドアを開くと、地面が光のステージに変化します。ここでは、ダイナミックな光の効果が地面に投影され、乗員に母国語で挨拶します。

 安全機能と美しいデザインを組み合わせることは、アウディにとって常に重要な要素となっています。そのため、小型の高解像度プロジェクターは、地面に警告マークも投影します。たとえば、ドアを開こうとしている場合は、後方から近づいてくるバイクに警告を表示します。

 さらに、車両のコーナーにも、別の4つの高解像度LEDプロジェクターが目立たないように組み込まれ、ターンシグナルを地面に投影します。これらのプロジェクション機能は、必要に応じて、さまざまな市場や認証条件に対応するように変更することが可能です。

 デジタルマトリクスLEDフロントヘッドライトは、動画を投影する機能も備えています。たとえば、アウディA6アバント e-tronコンセプトを、目の前が壁になっている駐車スペースに止めて充電する場合、ドライバーと乗員は、壁に投影されたビデオゲームを楽しむことができます。それぞれのゲームの仮想風景は、インストルメントパネルの小さなディスプレイではなく、XXL形式で壁に投影されます。これらの機能は、デジタルマトリクスLEDフロントヘッドライトを介して表示されます。

 このコンセプトカーのリヤエンドには、連続したライトストリップとして、新世代のデジタルOLEDエレメントが採用され、ディスプレイのように機能します。また、デジタルライトシグネチャーやダイナミックライティングディスプレイを、オーナーの好みに合わせてほぼ無制限にカスタマイズすることも可能です。

 テールライトの新機能のひとつは、ボディ形状に合わせたデジタルOLEDエレメントの3次元アーキテクチャーで、夜間にボディ全体のデザインが映えるようなライティングデザインが可能になっています。これにより、以前のようにダイナミックな2次元の光のショーを演出できるだけでなく、印象的な3D空間効果を体験することができます。

 当然のことながら、テールライトとヘッドライトは、その本来の役割を完璧に果たします。たとえば、ヘッドライトは、開発者の要件を完全に満たし、さまざまな交通状況、天候、環境にインテリジェントに適合して路面を明るく照らし出し、他の道路ユーザーとコミュニケーションを取ることもできます。超高輝度、均質、高コントラストのデジタルOLEDコンビネーションテールライトは、未来の道路における安全性を特に大幅に向上させることができます。

 さらに、車両の周囲に映像を投影することにより、従来の枠組みを超えたコミュニケーションが可能になっています。A6 e-tronコンセプトは、インテリジェントなコネクティビティ機能により、他の道路ユーザーに視覚的なシグナルを表示して情報を提供します。

PPE – SUVと乗用車の両方に採用可能

 PPEは電気自動車専用に設計されているため、このテクノロジーのメリットを最大限に活用することができます。A6 e-tronコンセプトのアバントバージョンおよび将来登場するPPEをベースにした車両の重要な特徴は、前後アクスル間に搭載された約100kWhのバッテリー容量です。
 
 車両ベース全体を有効に活用することで、比較的フラットなバッテリーレイアウトを実現できます。これは、この単一のプラットフォームを、基本的な構成を変えることなく、車高の高いSUVモデルだけでなく、アウディA6アバントをはじめとする車高の低いダイナミックな乗用車にも使用できることを意味しています。

 PPE車両のバッテリーサイズとホイールベースは柔軟に変更することができるため、さまざまなセグメントの車両に採用することができます。長いホイールベースと非常に短いオーバーハングの比率は、すべての車両に共通する要素ですが、大径ホイールと組み合わせることによって、デザイン面だけでなく、基本的なプロポーションの面でも、スポーティなスタイルを創出することが可能です。
 
 PPEモデルの長いホイールベースにより、乗員コンパートメントには、広々としたスペースが生み出されます。これは、あらゆるセグメントにおいて大きなメリットとなります。さらに、技術面から見ると、電気自動車はトランスミッショントンネルを必要としないため、一般的に内燃エンジン搭載車よりも広いスペースが生み出されます。

 トランスミッショントンネルがなくても、アウディのオーナーは、quattroドライブシステムを選択することが可能です。近未来のPPEモデルには、フロントおよびリヤアクスルにそれぞれ1基の電気モーターを搭載したバージョンが用意され、電気モーターを制御することによって、ドライビングダイナミクスとエネルギー効率の完璧なバランスを取りながら、オンデマンドの4輪駆動システムを実現します。さらにこのe-tronファミリーには、エネルギー消費量と航続距離を最適化したベースバージョンも用意されます。この場合、1基の電気モーターがリヤアクスルに搭載されます。

 アウディA6アバント e-tronコンセプトの2基の電気モーターは、350kWのシステム出力と800Nmのトルクを発生することができます。

 サスペンションは、フロントには電気自動車用に最適化された5リンク式サスペンションが、リヤにはマルチリンクタイプのサスペンションが採用されています。さらに、このコンセプトカーは、アダプティブダンパーを備えた、アウディエアサスペンションも装備しています。

A6アバント e-tron – 優れた航続距離

 アウディA6アバント e-tronコンセプト(および将来登場するPPEモデル)の技術的なハイライトは、800Vの充電テクノロジーです。アウディe-tron GT quattroと同様、急速充電ステーションを利用すれば、最大270kWの出力で、非常に短時間で充電することが可能です。アウディはPPEとともに、この革新的なテクノロジーを、ミッドレンジおよびラグジュアリーセグメントの量産モデルに初めて導入します。

 これによりA6アバントは、その広々とした荷室だけでなく、優れた航続距離も特徴としています。PPEテクノロジーは、従来の内燃エンジン搭載モデルに燃料を補給する場合と同じくらいの時間で、バッテリーを充電することが可能になります。300km以上を走行可能なレベルまでバッテリーを充電するのに必要な時間は、わずか10分間です。また、25分以内で、バッテリー容量を5%から80%まで充電することができます。

アウディA6アバントe-tronコンセプトのインフォグラフィック
アウディA6アバントe-tronコンセプトのインフォグラフィック

 駆動システムと出力により異なりますが、アウディA6 e-tronファミリーの一充電航続距離は700kmを超えるため、長距離走行に適しています。このモデルの一充電航続距離と充電時間は、内燃エンジン搭載モデルに近づいており、短距離走行から休暇を利用したロングドライブに至るまで、あらゆる用途に最適なユニバーサルカーに仕上がっています。

 アウディA6 e-tronコンセプトは、ダイナミックな走行特性の面で、他の電気自動車と同様に、エンジン搭載車を凌駕しています。電気モーターは、走り出した瞬間から力強いトルクを発生することが可能なため、高い効率を追及したエントリーモデルでさえ、0~100km/hを7秒未満で加速することが可能です。また、最上位のハイパフォーマンスモデルでは、わずか4秒未満で100km/hに到達します。

PPE – 優れた多用途、柔軟性、電動化

 アウディ初の電気自動車、アウディe-tronは2018年にデビューしました。以来アウディは体系的かつ迅速に電動化モデルを導入してきました。アウディe-tronおよびアウディe-tron スポーツバックに続き、Porsche AGと共同開発したJ1 パフォーマンスプラットフォームを採用するダイナミックな電気自動車 アウディe-tron GT quattroが2021年2月にデビュー。そのわずか2カ月後、アウディQ4 e-tron、およびアウディQ4スポーツバック e-tronが発表されました。コンパクトセグメントに導入される、このユニークな電動SUVモデルは、フォルクスワーゲングループ共通のMEBプラットフォームをベースにしています。

 アウディA6スポーツバック e-tron、およびアバントコンセプトは、アウディのリーダーシップの下でPorsche AGと開発した、PPEを初めて採用したモデルです。

 PPEはこれまでに例のない幅広いモデルに対応できるように設計されたプラットフォームです。最初にアウディA6シリーズが属するCセグメントで採用され、ここにはSUVやCUVも含まれています。PPEプラットフォームをベースにしたアウディの量産モデルは、2023年の後半から順次市場に導入される予定です。

 その後PPEの採用はBセグメントにも拡大される予定です。Bセグメントは長きに渡り、アウディにとって最も販売台数の多いセグメントです。さらにこのPPEは、最上位のDセグメントでも、優れた技術プラットフォームとして利用することが可能です。

 このようにアウディは、PPEの採用により幅広く魅力的な電気自動車を提供できるようになります。その好例がアバントモデルです。アウディは、量産セグメントであるBおよびCセグメントに車両を投入することで、電気自動車のラインナップを効果的に拡大。スケールメリットにより、ラグジュアリークラスのテクノロジーと多様なモデルバリエーションを、プレミアム市場において展開することが可能になります。


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