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投稿日: 2024.06.25 18:56
更新日: 2024.06.25 18:58

ブリヂストン TOYOTA GAZOO Racing GR86/BRZ Cup 2024 第2戦レースレポート


国内レース他 | ブリヂストン TOYOTA GAZOO Racing GR86/BRZ Cup 2024 第2戦レースレポート

TOYOTA GAZOO Racing GR86/BRZ Cup 2024
第2戦プロフェッショナルシリーズ

6番手スタートの堤がジャンプアップ。トップに迫る2位表彰台を獲得

開催場所:オートポリス
開催日:2024年06月16日(日)〜2024年06月16日(日)

 今年で3シーズン目を迎えた、新型のトヨタGR86とスバルBRZによって競われるGR86/BRZ Cupは、マシンの熟成もより進み、開幕戦からさらなる激戦が繰り広げられている。全8戦で競われるシリーズの第2戦は、大分県のオートポリスを舞台に6月16日に開催された。

 まわりを緑で囲まれたコースは、アップダウンに富んだテクニカルコースとして、また国内ではタイヤを酷使するコースとしても知られている。特にセクター3と呼ばれる最終区間は、上り区間で常にステアリングを左右に切り続けるだけに、わずか10周のレースとはいえ、しっかりとタイヤマネージメントをしないとレース後半が厳しくなることは必至である。

 昨年同様、6月の開催であることからレコードタイム更新の可能性は十分にあったが、15日午後に行われた専有走行では、気温、路面温度共に上昇しトップタイムは#10菅波冬悟(DL)がマークした2分8秒037だった。これに0秒019の僅差となる2分08秒058で迫ったのが#225平良響(ブリヂストン)で、開幕戦優勝の#1井口卓人(ブリヂストン)、#160吉田広樹(ブリヂストン)が5、6番手につけた。

 今回のエントリーは30台だったが出走台数は29台に。そのうち18台がブリヂストンのPOTENZA RE-09Dを装着する。

予選

 日曜日のオートポリスは、朝のうちは曇りでうっすらとガスがかかっていたが、徐々にガスは晴れてきた。とはいえ時折日は差すものの気温は22度と低めで、この時期としては冷んやりと肌寒く感じられるほどだった。10時の時報と共にディフェンディングチャンピオンの#1井口、チームメイトの#87久保凜太郎(ブリヂストン)、#700地頭所光(ブリヂストン)、#7堤優威(ブリヂストン)、#18中山雄一(ブリヂストン)の順でコースイン。ほぼ全車がセッション開始直後からコースインしてアタックに入った。

 最初にコントロールラインを通過した#1井口は2分7秒297と、昨年#80伊東黎明(DL)がマークした2分7秒413のコースレコードを更新。直後に#7堤が2分7秒201でそれを上回ったが、#10菅波が2分6秒511と6秒台に入れレコードを大幅に更新した。

 その後#504冨林勇佑(DL)が2分7秒007で2番手につける。ブリヂストン勢の最上位となったのは、#225平良でタイムは2分7秒054、3番手につけた。さらに#7堤が6番手、#121蒲生尚弥が2分7秒262で7番手、#1井口8番手。上位10台がコースレコードを更新するという結果だった。

ブリヂストン TOYOTA GAZOO Racing GR86/BRZ Cup 2024 第2戦レースレポート
ブリヂストン TOYOTA GAZOO Racing GR86/BRZ Cup 2024 第2戦レースレポート

予選3番手を獲得した#225平良響のコメント

「昨日の走行から調子は良くドライビングやクルマ的に心配することはなかったのですが、路面温度だけが心配でした。クルマがどう変わるかという点でしたが、意外にもバランスは良くて、ブリヂストン勢最上位になれたことは自信になりました。決勝でブリヂストンはライバルに対してロング(ラン)が強いので、自分の前にブリヂストンユーザーがいないという点では狙える位置なのかなと思います。欲を言えばもう少し路面温度が上がってくれれば良かったのですが」

「オートポリスのコースはタイヤに対して攻撃性が高いので、ここで耐久性が良いタイヤというのはレースで追い上げやすいタイヤとなります。午後の決勝は路面温度がガンガン上がってくると思うので、タイヤを温存していけるところでサクッといきたいです」

ブリヂストン TOYOTA GAZOO Racing GR86/BRZ Cup 2024 第2戦レースレポート
平良響(#225 KTMS GR86)/堤優威(#7 CABANA BS GR86)

決勝

 午後のオートポリスは雲の多い天候のままだったが、路面温度は41度と、朝の予選に比べれば大幅に上がったものの、西から強い風が吹いてさらなる上昇を妨げているようだった。14時にフォーメーションラップがスタート。各車入念にタイヤを温めて14時6分、10周の決勝がスタートした。

 5番グリッドの#906近藤翼(DL)が好スタートを決めて1コーナーで2番手に順位を上げたが、これを上回ったのが6番グリッドの#7堤だった。#7堤は3コーナーまでに2番手までジャンプアップ。しかし#10菅波は後続の順位変動を尻目にオープニングラップで2番手#7堤に1秒682の差をつけた。

 2番手以降は団子状態で、#7堤、#906近藤、#225平良、#121蒲生、#80伊東、#60小河諒(DL)、#504冨林、#1井口、#293岡本大地(ブリヂストン)までがトップ10。3周目にはトップの#10菅波から#7堤が1.3秒差、そこに#906近藤が続き、その後ろで#225平良、#121蒲生、#80伊東の3台が激しい4番手争いを演じる。

 中盤5周目に、2番手の#7堤は#906近藤との差を広げて単独走行となり、トップの#10菅波を追う。また3コーナーで#121蒲生が#225平良をかわして4番手に。そして終盤の7〜8周目、トップの#10菅波のペースがやや落ち、これに#7堤が追いついて2台の差は0秒426まで縮まった。また#121蒲生も#906近藤の背後まで迫った。しかし#10菅波が最後までトップを守り切り0秒543差で優勝。表彰台争いも#906近藤が#121蒲生を0秒225差で振り切って3位チェッカー。

 レース後、5位でチェッカーを受けた#225平良が再車検で失格(最低地上高違反)となり、5位以下が繰り上がったことで、6位に#1井口、#293岡本が9位となり、それぞれポイントを獲得した。

第2戦ブロフェッショナルシリーズ決勝レースで2位表彰台を獲得した#7堤優威のコメント

「スタートはこれ以上ないというぐらい決まりました。1コーナーの位置取りが非常に良かったのでしっかりそこで前にいけましたね。ただ菅波選手には追いつくところまではいけたのですが、抜くには至りませんでした」

「仮にもっと前からのスタートだったとしてもトップを抜くまでの力はなかったと思います。もう少し天気が良くなって路温が上がれば良かったのですが、陰ってしまったのがきつかったです。今日の結果は上出来だったと思います」

ブリヂストン TOYOTA GAZOO Racing GR86/BRZ Cup 2024 第2戦レースレポート
堤優威(#7 CABANA BS GR86)


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