Porsche Team EBI 2024スーパー耐久第4戦モビリティリゾートもてぎ レースレポート
Porsche Team EBI
Super Taikyu RACE REPORT
2024 Round.04 MOTEGI
ENEOSスーパー耐久シリーズ2024 Empowered by BRIDGESTONE
第4戦 もてぎスーパー耐久 5 Hours Race
2024年9月7日（土） 決勝レース結果： 5位
STMO専有走行
9月5日（木） 特別スポーツ走行 天候：晴れ 路面：ドライ
9月6日（金） 特別スポーツ走行／STMO専有走行1回目／2回目 天候：晴れ 路面：ドライ
2024年のスーパー耐久シリーズは、開幕3戦を終えシリーズ中盤戦となる第4戦を迎えた。舞台は、栃木県のモビリティリゾートもてぎ。ストップ・アンド・ゴーと呼ばれるレイアウトだが、リヤエンジンで加速が良いEBI GROUP Cayman GT4 RS CSにとっては、得意中の得意とも言えるコース。過去には優勝も飾っているサーキットであり、チームは好結果を残すべく強い決意で9月5日（木）からの走行に臨んだ。
迎えた走行初日は、朝から晴天となり、蒸し暑いコンディション。3時間の特別スポーツ走行で、EBI GROUP Cayman GT4 RS CSは4人のドライバーが交代しながら走り、2分01秒548というベストタイムを記録。トップで1日目を終えた。ドライバーの山野直也も「ライバルもまだまだ速いですから」としながらも、手ごたえを感じる初日となった。
走行2日目の9月6日（金）も朝から晴天となり、酷暑のなか午前8時45分からの特別スポーツ走行、そして午前11時からの専有走行に臨んだ。この日は山野が一時東京に戻ったため、北園と久保、そして岩澤が交代しながらドライブし、午前の専有走行では2分04秒245というベストタイムで10番手となるも、全車走行の午後は2分02秒463というタイムを残し、3番手で専有走行を締めくくった。
「今回はすごく手ごたえがありますね。表彰台に登ることができる感触があります」と北園も自信をみせた。また、暑さのためタイヤが厳しい陣営も多いが、その点でも良い感触を得ている様子がうかがわれた。
公式予選
9月7日（土） 公式予選 天候：晴れ 路面：ドライ
特別スポーツ走行、専有走行を終えて迎えた9月7日（土）は、通常ならばフリー走行と公式予選が行われるが、今回はスーパー耐久では非常に珍しいワンデー開催。晴天に恵まれ朝から暑さが厳しいなか、午前8時から公式予選が行われた。
まずAドライバー予選に出走したのは北園。前日までで大きな自信を得ていたが、しっかりとアタックを決め2分01秒638というベストタイムで3番手につける。続くBドライバー予選では、久保が2分00秒510を記録。合算で3番手グリッドを獲得してみせた。
今回は変則的なスケジュールであり、C・Dドライバー予選は1セッションとなったが、ここで山野が2分02秒717、岩澤が2分03秒848を記録。直後の決勝レースに向け準備を進めながら、しっかりと予選を締めくくった。
決勝レース
9月7日（土） 決勝 天候：晴れ 路面：ドライ
公式予選を終えた後、ピットウォークを挟み予選からわずか1時間40分でスタート進行が始まるなど、慌ただしく迎えた午後0時30分からの決勝レース。気温はグングンと上がり、30度を大きく上回るなか1周のフォーメーションラップを経て戦いの火ぶたが切って落とされた。
今回、スタートドライバーを務めたのは、スーパー耐久で初のスタートとなった岩澤。序盤からトップに立つべく3番手でプッシュを続けていく。ただ、気温、路面温度が想像以上に高い。タイヤの内圧設定がややターゲットと異なり、少しずつ前から離されてしまう展開に。7周目には背後につけていた#25 Z NISMO GT4に先行を許してしまった。
それでも岩澤はその後コンスタントにレースを進め、34周を終えてピットイン。ここで、Aドライバーハンディキャップとしての追加の10秒のストップをこなし、北園に交代。順調にラップを進めると、10秒ストップのため6番手にポジションを落としたものの、43周目には5番手を奪回。途中フルコースイエローなども入るなかでも冷静に対処し、さらに前年チャンピオンの#52 GR Supra GT4をオーバーテイクしてみせるなど、北園自身の成長も感じさせる走りをみせながら35周のスティントをきっちりとこなすと、山野に交代した。
この頃になってくると、少しずつ気温、路面温度とも下がり始めた。山野はそんななか、2分05秒台〜06秒台のラップを順調に刻みながらレースを進めていく。ただ、トップ3は見えそうで見えない。クラス首位を走っていた#20 Z NISMO GT4にペナルティが課されながらも、ドライブスルーペナルティの影響が少なく3番手で戻り、山野は4番手のまま。ただ、レースは何が起きるか分からない。山野は自らのスティントで最後までプッシュを続け、30周を走り交代。アンカーを久保に託した。
今季、チームを牽引する立場である久保は、このもてぎが表彰台のチャンスであることをしっかりと把握しており、トップ3に食い込むべく最終スティントでプッシュを続けた。2分03秒台を連発する走りで前を追ったが、その激しい走りが影響したか122周目、左リヤタイヤがパンクチャーを喫してしまった。
なんとか久保はピットに戻り、タイヤ交換を行い再コースインするも、終わってみれば5位という結果でもてぎを終えることになった。
チームとしても期待が大きかった一戦だっただけに悔しい結果となったが、まだシーズンが終わったわけではない。前戦オートポリスから、クルマのセットアップは格段に向上しており、速さが増している。次戦の舞台である鈴鹿は、過去に優勝も飾ったことがあるコース。今季初の表彰台を狙うにふさわしい舞台と言える。
DRIVER COMMENTS
SHOTA KITAZONO 北園 将太
「今回は専有走行からみんな速かったですし、ペースも良かったと思っていましたが、まわりはレース中さらに2秒ほど速かったです。個人的には予選も今年いちばんの出来でしたし、レース中のペースもポジション争いをするなかでオーバーテイクもできたので、個人的にはすごく内容の濃いレースでした。でも勝つにはもっと速くならないといけません。次戦は鈴鹿ですが、僕は鈴鹿で走るのは昨年の開幕戦以来になります。でも鈴鹿は素晴らしいコースなので楽しみです。ぜひ表彰台に乗りたいと、強く思っています！」
RINTARO KUBO 久保 凜太郎
「オートポリスのときもクルマのポテンシャルに手応えはあり、今回も優勝が狙える位置で戦えていました。最後に僕が攻めすぎたのか左のリヤタイヤがバーストしたことでスローパンクチャーとなり、一度ピットが増え4位から5位になってしまいました。でも最後まで目一杯攻め切った結果なので、同じ5位ですが、内容は全然違います。今回のこのもてぎで良かったフィーリングの肝となるセットアップを鈴鹿でうまく出すことができれば表彰台を狙えると思います。次戦こそはどうにか結果を残したいです」
NAOYA YAMANO 山野 直也
「「得意のもてぎなので良いペースでいけると思っていましたが、予想以上にライバルが速く、追いつく術なく終わってしまいました。ただ、クルマとしてはバランスはすごく良く、レースペースも速いので進化はしていますが、ライバルに対しては少し足りませんでした。仮にパンクがなかったとしても表彰台は厳しかったので、何か手を打ちたいです。次回の鈴鹿は、昔ペナルティを受けながらも優勝した経験がある相性がいいサーキットで期待できるのではと思っています。次こそは表彰台と優勝目指して頑張りたいと思います」
YUGO IWASAWA 岩澤 優吾
「初めてのスタートは楽しかったですが、思ったよりも気温が高く、タイヤの内圧もターゲットより上がったことでペースが上がらなくて、前に離されてしまいました。専有走行の段階でもだいぶ良い感触だったのでいけると思っていましたが、結果的にはライバルが上がってきていました。どのサーキットもそうでしたが、今まで乗ってきたクルマと違って今回の走り始めも感覚やドライビングも想像より違う部分がありました。GT4で鈴鹿を走るのは初めてなので、しっかり準備して早く馴染めるように取り組んでいきます」
