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投稿日: 2024.09.29 13:40
更新日: 2024.09.29 13:42

OTG Motor Sports 2024年FIA-F4第5大会SUGO レースレポート


国内レース他 | OTG Motor Sports 2024年FIA-F4第5大会SUGO レースレポート

FIA-F4選手権2024rd9-10 スポーツランドSUGO
OTG MOTORSPORTS REPORT
#60 OTG DL F4CHALLENGE 熊谷憲太選手

 今シーズンもすべてのレースがスーパーGTと併催で実施される2024年の『FIA-F4 JAPANESE CHAMPIONSHIP(FIA-F4選手権)』。年間7大会14戦が予定されていて、8月までに半分の8戦が消化するはずだった。しかし、8月31日。9月1日に鈴鹿サーキットで予定されていた第7戦、第8戦が台風の影響で12月に延期されたため、宮城県のスポーツランドSUGOを舞台とした今回の第9戦、第10戦がシーズンの折り返しとなる。

 2015年にシリーズが始まったFIA-F4選手権は、昨年までの9年にわたって国際規格に準じて国内で生産されたF110と呼ばれるシャシーを使用してきたが、今季からは、従来のシャシーよりも安全性を高めた『MCS4-24』に移行。エンジンは排気量こそ変わらないが、最高出力を引き上げたTMA43が搭載されている。

 FIA-F4選手権を主催しているGTAは、独自のスカラシッププログラムとして『FIA-F4 JAPANESE CHALLENGE』を2017年から立ち上げ、若手ドライバーの支援が目的のこのプロジェクトに大阪トヨペットグループとダンロップタイヤがサポートを行っている。

 スカラシップドライバーに選出されると、年間を通してOTG MOTORSPORTSから参戦が許され、今季は6代目のドライバーとして熊谷憲太選手を起用。9月に19歳となったばかりの熊谷選手は、今季が初のフォーミュラレースとなる。

 国際格式のサーキットを走行した経験も少ないなかで、熊谷選手は開幕戦から入賞し、8月に開催された第6戦でも9位に入りポイントを獲得した。迎えた第9戦、第10戦は9月19日(木)、20日(金)に練習走行、21日(土)に予選と第9戦の決勝レース、22日(日)に第10戦の決勝レースが実施された。

第9戦 9月21日(土)8時00分~8時20分(チャンピオンクラス)
第9戦、第10戦ともに赤旗中のスピンによりタイム抹消

 レースウイークは土日ともに雨の予報となっていたが、予選日となった21日も早朝から雨が降り続け、予選が始まる8時にはコース上に水が溜まるほどの状態となっていた。

 難しいコンディションの中でチャンピオンクラスの19台はコースに入っていく。熊谷選手もアタックを開始し、コース状況を見極めながら計測2周目には1分46秒台をマーク。翌周には1分44秒905までタイムを伸ばすが、上位陣は1分42秒台に入れているのでまだギャップを詰める余地はあった。

 3周目には1分44秒746までタイムアップするが、12番手のタイムでトップ10には届いていない。翌周は雨足の影響もありペースが落ちると、スピンした車両がコース外に止まったため赤旗が提示され中断となる。熊谷選手は、赤旗後のS字出口で水溜まりに入ってしまいスピン。この行為がフラッグの無視と判断され、予選タイムが抹消されてしまった。

第9戦 9月21日(土)12時10分スタート
スタート19位、フィニッシュ15位

 チャンピオンクラスの予選終了から約4時間後に始まった第9戦の決勝レース。予選タイムが抹消された熊谷選手は、嘆願によって19番グリッドに並ぶことができた。予選で降っていた雨は止むことなく、第9戦の決勝レースもヘビーウエットとなる。そのためセーフティカーが先導してのスタートとなった。

 3周のセーフティーカーラン後に正式なスタートが切られ、熊谷選手は1周で3台をパスして5周目に突入。翌周にも1台をパスして15番手に浮上しさらに上位を狙ったが、コースアウトした車両を回収するために再びセーフティカーが導入される。

 レースは11周目にリスタートするが、規定された17周ができずに30分が経過したために12周目にチェッカーが振られた。結果として19番手からスタートした熊谷選手は、15位でフィニッシュした。

第10戦 9月22日(日)9時35分スタート
スタート19位、フィニッシュ19位 ※ただし1周のみの周回でレース不成立

 第10戦の決勝レースは、初の試みとしてチャンピオンクラスとインディペンデントクラスが独立して開催された。まずは8時15分にインディペンデントクラスの決勝レースが始まるが、前日よりも激しい雨によりセーフティーカー先導でのスタートとなる。セーフティーカーランは3周を数えたが、天候が回復する見込みがなく赤旗によって終了となった。

 チャンピオンクラスの決勝レースは9時にスタート進行が始まる予定だったが、土日でもっとも雨足が強くなり20分のディレイとなる。雨量は変わらないままだったが、9時35分にセーフティーカー先導によってレースはスタート。しかし、2周を走行したところで天候の回復が見込めず終了となる。正式結果としては周回数が足りず、レースは不成立となった。

熊谷憲太選手コメント

「2日間の練習走行は走り出しからセットアップが決まっていて、調子良く走れていました。その中でも、ボトムスピードの遅さや操作の雑さが課題で、克服するように周回を重ねました。金曜日の走行がウエットコンディションとなったのですが、スポーツランドSUGOの雨は初めてで、路面の状況を見極めるのが難しかったです」

「コースだけでなくウエットコンディションでの走行経験も少なく、足りないところがありました。予選は雨量が多いなかでの走行となり、位置取りを修正しながら走行している間に時間がなくなってしまい中断となりました。その赤旗が提示された後にシケインの出口でスピンしてしまい、チームをはじめ関係者には申し訳ありませんでした」

「予選タイムが抹消されたため、2レースともに最後方からのスタートとなり、ぶつからないことや練習走行のときの課題を意識して走りました。結果としてポイントが獲れず不甲斐ない内容となってしまったので、次戦に向けてしっかりと課題が修正できるようにしていきます」

OTG Motor Sports 2024年FIA-F4第5大会SUGO レースレポート
2024年FIA-F4第5大会SUGO 熊谷憲太(OTG DL F4CHALLENGE)


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