更新日: 2024.10.01 13:27
SPOON SPORTS 2024スーパー耐久第5戦鈴鹿 レースレポート
スーパー耐久シリーズ第5戦 鈴鹿S耐
95号車『SPOON リジカラ CIVIC』、クラス5位で完走
9月27日(金)~29日(日)に三重県鈴鹿市の鈴鹿サーキット(5.807km)でENEOSスーパー耐久シリーズ2024 Empowered by BRIDGESTONE第5戦『鈴鹿S耐』5時間レースが開催され、95号車『SPOON リジカラ CIVIC』(山田英二/小出峻/ピストン西沢/三井優介)は、予選ST-2クラス4位から決勝をスタートし、すぐにクラス首位を奪取するとレース中盤まで首位をキープ。優勝が期待されましたが、レーシングアクシデントによる緊急ピットインなどのロスによって後退。クラス5位で5時間後のチェッカーフラッグを受けました。
28日(土)は、曇り空ながら湿度の高い蒸し暑い天候となりましたが、路面はドライで公式予選を迎えることができました。95号車シビック・タイプRは、Aドライバーの山田とBドライバー小出の合算タイムでクラス4番手となりましたが、3台のシビック・タイプRの中では最速となっています。
翌29日(日)は、鈴鹿上空を厚い雲が覆い、スタート進行前のピットウォークの時間帯には強い雨が降り、一気にピット周りやコースには雨水で溢れることとなりました。各車がスターティンググリッドに並ぶ前には雨は上がったものの、路面はハーフウエット状態でタイヤ選択が難しい状況でした。
95号車SPOON リジカラ CIVICはスリックタイヤを選択。先行するグループ1のスタートシーンでは大きな水飛沫が上がっていましたが、この難しいコンディションの中、95号車のスタートドライバーの小出は第3戦同様にスタートダッシュを決めてトップに浮上。その後も隙のないドライビングでライバルを引き離して行きました。
さらに1回目のピットインはFCYが出る寸前の30周目にピットイン、この絶妙なタイミングによってそれまで小出が築いた22秒のマージンを47秒まで広げ、2番手の三井にバトンタッチ。三井もそのリードを守り切り、63周に2回目のピットイン。3番手の山田も首位のままステディな走りを見せていましたが、#33のマシンと接触。
ダメージは大事には至らなかったものの、フロント部を損傷。このアクシデントによってインタークーラーにダメージを受けたか、ラップタイムも落ちてしまい、78周目に2位に後退します。その後、痛めたフロントバンパーの破損状況の悪化により80周目に緊急ピットイン、補修に約6分をロスしてコースに復帰するも順位はクラス5位へと後退。
95周目に4回目のピットインでピストン西沢に交代、追い上げが期待されましたが、パワーロスの状態は改善せず、思うようにラップタイムを上げることができません。その結果、ST-2クラスのトップから4周遅れの110周を走り抜き、クラス5位でチェッカーフラッグを受けることになりました。
トップランナーの小出は、「スタートは前に出たかったし、ウエット路面のスリックは富士で経験していたので、自信がありました。また、オートポリスでのイメージもあり、絶対トップを取ってやると考えていたので、ものすごく集中してオープニングラップに臨みました。思い通りにトップが取れたし、その後の良い流れも作れてリードを築くことができたので、よかったです。自分のスティントとしては完璧だったかな」、と語りました。
セカンドスティントを担当した三井は、「予選ではエボ10やGRヤリスを抜けませんでしたが、クルマはかなり仕上がっていて、レースでは十分やれると思っていました。チームも前回の反省点をちゃんと改善してきています。今回は運が悪かったのですが、マシントラブルはなかったので、次の岡山ではこの速さを維持しつつチーム力を上げて臨みたいです」と語っています。
また、ラストランナーのピストン西沢は、「三日間の走行準備を通じて決勝のセットアップは非常にうまくまとまっていました。スリックタイヤで雨に強い小出がトップを取ってきてくれたのは、彼のがんばりはもちろんですが、サスセットやコンピュータのマッピングなどの賜物だと言えます。その後のアクシデントで僕が乗った時はもうブーストがかからない状態だったので、遅いクルマも抜けない状態でしたが、それでもクルマに関しては、自信がもてたので次戦に向けてまた頑張ります」とコメントしました。
チーム監督の原剛は、「決勝の展開としては、第1スティント、第2スティントともにペースも良かったので、アクシデントの不運は残念です。インタークーラー周りでパイプ類を損傷したのか、ブーストが上がらなくなってしまったので築いたマージンを吐き出すことになっていましました。次の岡山は、このクルマをシェイクダウンしたサーキットですし、3時間レースはスプリントレースみたいなものです。まさにチームの総合力が問われるので、心して取り組みたいと思います」とこのレースを総括しました。
第6戦スーパー耐久レースin 岡山は、10月27日(日)に岡山国際サーキットにて3時間レースとして開催されます。