女性ドライバーとしてはN1耐久時代の佐藤久実以来となるシリーズ史上ふたりめ、スーパー耐久に名称が変わってからは初めての女性ドライバー総合優勝を成し遂げた小山。「このカテゴリーに参戦させてもらっていなかったら、こういった結果には繋がっていなかったです。このカテゴリーに参戦する機会を作ってくれた人たちが昨年たくさんいたので、その人たちに感謝したいです。あとは、このレースも自分ひとりだけではこの結果に繋がっていないので、本当にチームのおかげだなと思います」と、ここまで支えてくれたチームや関係者に感謝の想いを伝えた。
「みんなはレクサスRC F GT3でのレース経験も長くなってきて、うまくいかないことも感じているかもしれません。でも、私としてはすべてが初めてで、ドライバーとして足りない部分もあります。どんな状況でも自分で詰められる部分を探していかないといけないというスタンスで今年は戦っていました」
「このチームはスーパーフォーミュラに乗っている小高選手がいますし、永井選手もジェントルマンドライバーとは思えないような走りを毎回見せてくれて、嵯峨選手も経験豊富で、みんなから学べることはたくさんあります。それを今年はしっかりと吸収して、自分の力に繋げていくことを目的としています」
「ここまで勝てないレースが続きましたけど、私自身は毎回学ぶことがありました。それがスーパーGTやランボルギーニ(ランボルギーニ・スーパートロフェオ・アジア)に活きていたので、すごくポジティブに過ごしていました。逆にすべての環境が噛み合ったときに、自分が迷惑をかけないように良い走りができるように準備してきたつもりだったので、本当にここで変なミスをせずに帰ってくることができて良かったなと思います」
これまではフォーミュラ・リージョナル・ジャパニーズ・チャンピオンシップをはじめ、さまざまなカテゴリーで優勝を飾ってきた小山。ただ、スーパー耐久で受ける総合トップチェッカーは違う感慨深さがあった様子で「初めて見る景色だなと思いました。スーパー耐久にはいろいろなチームがいて、他のチームの人も祝福してくれましたし、今日は一日が長かったです。私のスティントが始まるまでも長かったので、ちょうど陽も落ちてきて『いい景色』だなと思いました」と笑顔を見せた。
また、チームのAドライバーを務める永井にとっては、地元の鈴鹿で総合優勝となった。「鈴鹿で勝てたというのは本当に嬉しいですね」と笑顔を見せていたとともに小山の初優勝についても言及し「小山選手が最終スティントを担当して優勝できたというのも大きいです。本当にみんなよく頑張ってくれました」と1年ぶりの総合優勝を喜んだ。

