Gr.2に続いて13時30分からはST-X/Z/TCR/1/2、ST-Qの32号車ORC ROOKIE GR Yaris DAT conceptと271号車Honda CIVIC TYPE R CNF-Rが出走するGr.1の決勝スタートを迎えた。こちらも接触などのアクシデントなく、32台ともクリーンな展開でレースを進めていく。
ST-Xクラスはまずスタートでトップを奪った31号車DENSO LEXUS RC F GT3(永井宏明/小高一斗/小山美姫/嵯峨宏紀)がリードを広げる。総合ポールの33号車クラフトバンブーは、1周目終了と同時にハンディキャップのドライブスルーを消化したため、一旦は後退するもスティント終盤には2番手まで追い上げる。
1時間を過ぎるとぽつぽつと雨が降り始めなか各車が最初のピットストップへ。このアウトラップで33号車クラフトバンブーは31号車ENSO LEXUSをかわしてトップを奪い返す。終盤には14号車中升 ROOKIE AMG GT3(鵜飼龍太/ジュリアーノ・アレジ/蒲生尚弥)がそのギャップを縮めるも、太田がペースをコントロールした33号車クラフトバンブーがポール・トゥ・ウインで今季2勝目を飾った。
14号車中升 ROOKIEは10.692秒差の2位に続き、3位には前戦覇者の31号車DENSO LEXUSが入っている。ランキングトップのTKRI松永建設AMG GT3(DAISUKE/元嶋佑弥/中山友貴)が4位、DAISHIN GT-R GT3(大八木信行/青木孝行/大八木龍一郎)が5位、スポット参戦のHandwork Challenge SPK GT-R(DRAGON/佐々木大樹/荒川麟)は終盤6番手を走行していたが、コースアウトでチェッカーを受けることは叶わなかった。



ST-Zはクラスポールを獲得した52号車埼玉 GB GR Supra GT4(山﨑学/吉田広樹/服部尚貴/野中誠太)を、2番手からスタートした34号車TECHNO FIRST R8 LMS GT4(加納政樹/平安山良馬/安田裕信/大草りき)が3周目のヘアピンでオーバーテイクして首位に立つ。
ペースの上がらない52号車埼玉GBは20号車NANIWA DENSO TEAM IMPUL Z(田中優暉/平峰一貴/大木一輝)にもパスされ3番手に後退。一方の20号車IMPUL Zはトップをいく34号車TECHNO FIRSTに迫る速さをみせるも追い抜くまでには至らず。
レースは34号車TECHNO FIRSTがリードを守り今季初優勝、2位には21号車Hitotsuyama Mercedes-AMG GT4(山脇大輔/ショーン・ウォーキンショー/ジェームス・プル/川端伸太朗)が続いたが、レース後に技術規則違反で失格に。代わって3位チェッカーの52号車埼玉GBが2位となり、最終戦を待たずに今季のST-Zチャンピオンに輝いている。



ST-TCRクラスはM&K Racingのホンダ・シビック・タイプR TCR同士のバトルが繰り広げられる。序盤は97号車の辻本始温と98号車の山本聖渚がテール・トゥ・ノーズで争うも、最終的に14.788秒差をつけた97号車Racer ホンダカーズ桶川 CIVIC(遠藤光博/中野信治/辻本)がクラス優勝を飾った。
ST-1クラスは2号車シンティアム アップル KTM(井田太陽/加藤寛規/高橋一穂/吉本大樹)が序盤は好走を披露。最終的にはペースを落としてしまったものの、104周完走でチェッカーフラッグを受けている。
ST-2は連続クラスポール獲得中の6号車新菱オートDXL夢住まい館EVO10(冨桝朋広/菊地靖/大橋正澄)に対し、5番手からスタートしたSPOON リジカラ CIVIC(山田英二/小出峻/ピストン西沢/三井優介)が迫る展開に。
しかし残り1時間25分というところでSPOON CIVICがヘアピンでコースアウトを喫してしまうと、フロントブレーキにトラブルを抱えたとのことで、コースに戻った後にそのままマシンをガレージに入れてしまう。
終盤には燃費の良さなどを活かして225号車KTMS GR YARIS(一條拳吾/奥本隼士/小林利徠斗)がクラストップを走行していたものの、ペースの速い6号車新菱オートEVO10が残り10分でトップを奪還。そのまま6年ぶりのトップチェッカーを受け、待望の今季初優勝を飾った。
ST-QクラスはORC ROOKIE GR Yaris DAT concept(MORIZO/豊田大輔/佐々木雅弘/小倉康宏)が100周で完走、ピットガレージで作業を行う場面があったHonda CIVIC TYPE R CNF-R(大津弘樹/佐藤蓮)はチェッカーを受けられず38周の周回に留まっている。
2024年のスーパー耐久シリーズは、11月16〜17日に静岡県の富士スピードウェイで開催される第7戦『S耐ファイナル富士』で最終戦を迎える。ST-Zクラスはチャンピオン決定となったが、それ以外のクラスではシリーズランキングをかけた白熱の争いが繰り広げられるだろう。












