更新日: 2024.11.11 14:25
ポルシェカレラカップジャパン2024 第11戦(SUGO)決勝レポート
ポルシェジャパン株式会社(本社:東京都港区)とポルシェカレラカップジャパン(PCCJ)委員会は、ポルシェカレラカップジャパン2024シリーズ第11戦の決勝を、スポーツランドSUGO(宮城県)で 2024年11月10日(日)に開催しました。
天候:曇り 路面:ドライ 気温:17度 路面:23度(レーススタート時)
9日(土)午前中に行われたPCCJ予選のセカンドベストタイムで決定した第11戦のグリッドは、今シーズンのチャンピオンを確定させている#60 伊東黎明が11戦連続のポールポジションを獲得。2番手はポルシェジャパンジュニアドライバーの#91 平安山良馬、3番手は昨年のポルシェスプリントチャレンジジャパン(PSCJ)GT3-Iクラスチャンピオンの#90 呉良亮と、前日の第10戦と同じグリッドとなった。プロアマクラスのポールポジションは逆転クラス王者を狙う#10 MOTOKI、アマクラスのポールポジションは第10戦と同じく#16 Hiroが獲得している。
第11戦決勝は、10日(日)11時45分からフォーメーションラップが開始されるが、前日の第10戦と同じく気温を考慮して2周行われる。そして、ふたたび全車がグリッドに整列してレースはスタートするが、ポールポジションの#60 伊東が一歩出遅れて、#91 平安山がトップで1コーナーを駆け抜ける。
2番手には#90 呉が着け、#60 伊東は3番手から前の2台を追いかける展開となり、2周目のS字で#60 伊東は#90 呉をオーバーテイクして2番手に上がる。ここからトップの#91 平安山を追いかけ、一時はテールトゥノーズにまで持ち込むが、レース中盤に差しかかる頃から差は徐々に広がっていき8周目には1秒290秒差となる。
トップの#91 平安山は、1年間戦ってきて#60 伊東の強さを分かっているため、レース後半も全力で攻め続けて差を少しずつ広げていく。そして最終的に、2番手#60 伊東とのタイム差を2秒368まで広げて、#91 平安山がトップチェッカーを受ける。これで、ここまで10戦連続でポールトゥウィンを飾っていた#60 伊東の連勝がストップ。
最終戦でついにPCCJ初優勝を成し遂げた#91 平安山は、「最後は勝ってシーズンを終えたい、という気持ちが強かったので、今日はスタートに掛けていました。後方から伊東選手が追い上げてくるのがミラーで見えていましたが、焦らずにゴールを目指しました。チームとセット変更など、作戦を練ってきた結果だと思います」と、喜びを爆発させていた。
一方、最終戦で連勝がストップしてしまった#60 伊東は、「これから原因はチームと調べますが、スタートでマシンがうまく前に出て行かなくて出遅れてしまいました。早い段階で2番手に上がれたので、トップの平安山選手にも仕掛けていきたかったのですが、今日の彼は早くて抜けませんでした」と悔しがる。
3位の#90 呉は「スタートで伊東選手の前に出られましたが、ペースがなくて抜かれた後も着いていくことができませんでした」と、レースを振り返る。
プロアマクラスは、クラスポールポジションから#10 MOTOKIが好スタートを決めてトップをキープし、その背後にはグリッド8番手からアマクラスの#16 Hiroが着ける。これにより#10 MOTOKIは、プロアマクラス2番手の#25 内山清士との差を広げることができ、自分のペースで周回を重ねていく。
クラス王者を競うライバルの#9 武井は、3番手を走行するがリタイアでノーポイントに終わらない限り王者となるため、堅実な走りに徹していた。結果、#10 MOTOKIは第10戦に引き続き連勝を飾り、今シーズン4勝目を飾った。「今日もスタートをうまく決めることができ、後方との差を広げることができたのですが、レース後半は足が痛くなってしまい自分との戦いでした」と、MOTOKIはレースを振り返る。
今回クラス3位でフィニッシュしクラス王者を獲得した#9 武井は、「チームから安全に走りきることが最優先優先と言われ、とにかく完走を目指しました。そのおかげで2017年以来のタイトルを獲れて嬉しいです」と喜ぶ。なおプロアマクラス王者に輝いた#9 武井は、2017年にジェントルマンクラスとシリーズチャンピオンを獲得して以来、7年振りの王者戴冠となった。
アマクラスはクラスポールポジションの#16 Hiroがロケットスタートで、総合5番手までポジションを上げる。#16 Hiroはプロアマクラスの間に割って入る好走を見せるが、12周目の最終コーナーでスピンを喫してしまい順位を落としてしまう。これにより#88 Tiger Wuが今シーズン9勝目となる優勝を飾る。
「今日はラッキーな部分もあり優勝を飾ることができましたが、1年間支えてくれたチームに感謝しています」と、#88 Tiger Wuはレース後に語ってくれた。
今回のSUGO大会で、全11戦で競われた2024年シーズンのPCCJは幕を閉じ、例年以上にエキサイティングなレースが毎戦展開された。そしてワンメイクレースとして長い歴史と人気を誇るPCCJは、来シーズン開催25周年を迎えるため、これまで以上に大きな盛り上がりを見せるはずだ。