更新日: 2024.11.12 14:04
ENDLESS GR86 2024スーパー耐久第6戦岡山 レースレポート
ENEOS スーパー耐久シリーズ2024 Empowered by BRIDGESTONE
第6戦 スーパー耐久レースin岡山
#3 ENDLESS GR86
参戦クラス:ST-4クラス
Aドライバー:坂裕之
Bドライバー:菅波冬悟
Cドライバー:小河諒
監督:中村稔弘
第4戦もてぎで優勝を果たしシリーズランキングでトップの#41エアバスターWINMAX GR86 EXEDYに並んだ#3 ENDLESS GR86。第5戦鈴鹿はST-4クラスがスキップだったため、今回と最終戦富士にチャンピオン争いは委ねられている。
これまでの結果から#3 ENDLESSのウエイトハンデはこのクラスの定める最大重量の60kg。#41エアバスターが55kg、ランキング3位の#884シェイドレーシング GR86が45kgとライバルたちよりも重いマシンで上位を目指す。
予選
A 坂裕之 1’44.595 クラス4番手
B 菅波冬悟 1’43.315 クラス2番手
C 小河諒 1’45.532 クラス3番手
→予選結果:2位/7台中
10月26日(土)秋晴れの岡山国際サーキットは過ごしやすい気候。路面はドライ。予選は13時30分から行われた。Aドライバー坂は1コーナーでコースをはみ出すミスがありながらもクラス4番手をマーク。Bドライバー菅波はGR86勢トップのクラス2番手タイム。Cドライバー小河はガソリンをたっぷり積んだ状態でのマシンのバランス確認を行った。A+Bドライバーの合算タイムによる結果によって、決勝はクラス2位からスタートすることになった。シリーズランキング争いが掛かる3チームのなかではトップであり、決勝レースに期待できる予選となった。
決勝
決勝結果:3位
夜のうちに雨が振った岡山国際サーキット。グループ1レースのスタートする8時30分には路面は乾き、ドライ路面でのスタートとなった。今回は短い3時間レースとなり、小河~坂~菅波の順に走行するプラン。Aドライバー坂には60分の最低乗車時間が義務付けられている。
8時33分決勝スタート。1周目に「狙っていた」という小河はスタート直後に#66 odula TONE MOTUL ROADSTER RFをオーバーテイクしトップに立つ。#66 odulaの予選での圧倒的な速さは分かっていたが、スタート直後のスキを狙って前に出ることに成功した。3周目に抜き返されて再び2位になってしまうが、シリーズランキング争いでは差がある#66 odulaのため、先行されても問題はない。小河は1分46秒台の安定したペースを刻む。
2番手走行中の24周目、約45分を走行したタイミングでピットイン。ドライバーを小河から坂にチェンジ。タイヤは左側2本のみの交換。給油もタンク1本の最小ロスでコースに復帰。(※)ショートスティントの小河、60分走行義務のある坂と走り、最後はエースである菅波がロングで走る作戦だ。(※本レースにおいて1本(20L)給油はすぐにピットアウトできるが、複数本数給油(20L以上)の場合はピットインからコース復帰までの時間が最低95秒と定められている。そこで1回目は1本給油で素早くコース復帰をする作戦とした)
26周目にコース上のデブリ回収のためにFCY(1回目)が導入されるが、大きな影響はなし。坂は1分47秒台で周回。ライバルである#41 エアバスターに対して約18秒のマージンを持って走行。48周目にもFCY(2回目)が導入されるがすぐに解除となった。
残り時間1時間25分の時点でST-4クラス全車が1回目のピットを終え、#3 ENDLESSは変わらず2位。トップも#66 odulaのままのため、このまま行けばシリーズランキング争いでは単独トップに立てる。
約1時間45分が経過した58周目にピットイン、Aドライバーの最低乗車時間を消化した坂から菅波にドライバー交代。タイヤ4本交換と複数本数給油のフルサービスでコースに復帰。残り約70分を菅波に託す。コース上には実質2位で復帰。ライバル#41エアバスターは約6秒後方。このままの順位をキープしたい。
68周目、コース上に停止車両が出たことでFCY(3回目)導入。現在3位走行中だが、#884 SHADEはまだ2度目のピットインを行っていないため実質は2位のポジション。後方とはまだ約5秒のマージンを持っている。
しかしながら#41エアバスターが猛追を見せる。残り時間15分、遂に背後まで迫ってきた。残り10分、リボルバーコーナーでインを刺され3位に後退してしまう。対する菅波も意地の追い抜きを見せ、鬼気迫る走りで2位を死守。互いにドアを接触し合いながらのドッグファイトが続くも3位に後退。そのままチェッカーフラッグを受けることとなった。#3 ENDLESSは終盤の直接対決で熱い走りを見せるも、最終戦ではシリーズランキング2位からの逆転チャンピオンを狙うこととなった。
ドライバー・監督コメント
Aドライバー 坂裕之
「予選で1コーナーにミスがあり、もう少しタイムを出すことができたところですが、菅波選手の頑張りで2位からスタートできたことは良かったです。決勝では今ひとつクルマをうまく動かすことができず、もう少し全体のペースを良くしたかったです。1周あたりもう0.3秒くらいずつペースアップができたら良かったと思います。シリーズランキング2位にはなりましたが、まだまだ最終戦で逆転チャンピオンを狙える位置にいるので、しっかりとチャンピオン取りに行きたいと思います」
Bドライバー 菅波冬悟
「最終スティントにタイヤ4本新品のフルサービスを行ってから出ていきましたが、ロングランのペースが厳しく#41に抜かれてしまい3位でゴールとなりました。チームとしてミスもなく、やれることはやりきった結果です。ですが、最終戦富士に向けての課題も見えてきて、それがしっかりと改善できればチャンピオンも自ずと付いてくると思います。チームでミーティングを重ねてクルマをより仕上げていきたいと思います」
Cドライバー 小河諒
「今回はスタートドライバーを担当しました。次のスティントの坂選手には給油1本で、タイヤも左側だけ交換のショートストップを予定していたので、右側タイヤの摩耗を抑えつつどれだけ良いペースで走れるかが課されたミッションでした。スタート直後にトップに立つ作戦も成功しましたが、ロングランのペースをもっと高めたいことも事実で、もっとライバルチームに対してギャップを築いて坂選手にバトンを渡したかったです。それでもピット作業がライバルより7秒も速かったという良い点もありました。チームとしてはミスなく、もてぎからトライしているセッティングも良くなってきていますので、最終戦は自力でチャンピオンを獲得したいと思います」
監督 中村稔弘
「前戦もてぎでの足回りセッティングがうまく決まったことを受けて、さらにサスペンションの仕様変更などを行い岡山に臨みました。狙いどおり持ち込みのセットも良く、良いペースで走れていました。しかし、最終的に#41の前でゴールするという目標を達成することはできませんでした。ロングラン時のペースをもっと高く保つことができれば最終スティントで抜かれることもありませんでしたので、タイヤに優しく、またタイヤが摩耗してきたときにも良いペースで走れるクルマ作りをしていきたいと思います。そのために最終戦に向けてさらにサスペンションセッティングを詰め、チャンピオンを獲得したいと思います」