決勝では、「ホイールスピンさせてしまった」阪口がスタートで蒲生の先行を許したばかりか、ひとつ順位を上げてきた佐々木がすぐ背後につく形に。。これはまずいと判断したのか、阪口は早めの勝負をかけて2周目の1コーナーで蒲生のインに飛び込んだが、止まり切れずダートに足を落としてしまう。

この間にひとつポジションを上げた佐々木は「シナリオどおりと言うか、それ以上! 序盤勝負は予定どおり」と、もはや躊躇することなく3周目の1コーナーで蒲生をかわすこととなった。
また、セカンドグループから抜け出してきた久保凛太郎(CG ROBOT BRZ 86)がトップ争いに急接近、ただし4台でのトップグループは長くは続かなかった。阪口に何度もプレッシャーをかけられ、蒲生が応戦する一方となり、トップの佐々木が徐々に逃げ始めていたからだ。5周目にファステストラップを佐々木が記録すると、その翌周には独走態勢が確立されていた。

一方、その後も蒲生、阪口、久保による2番手争いは激しく繰り広げられるも、それぞれ隙を見せず。最後は山田英二(CUSCO BS 86)も迫ってきたが、これがもう少し早ければ、また違った展開もあったかもしれない。

佐々木が今季初優勝を飾り、ヘルメットを脱ぐやいなや「ウォー!」と雄叫びが。表彰台で満面の笑みを浮かべていた佐々木と、2位、3位に甘んじた蒲生と阪口の表情は、あまりに対照的だった。なお、前回までは阪口とポイントランキングで同点首位だった平中克幸(GY RACING 86)は10位ゴールとあって、ランキング3番手まで陥落。佐々木にも先行を許す形となった。
