更新日: 2018.04.25 11:54
変革のS耐開幕戦はGT-R3台のトップ争いを制した99号車Y’s distraction GTNET GT-Rが鈴鹿連覇
レース開始からそろそろ3時間を迎えようとするころ、この日4回目のFCYとなりこのタイミングで2回目のピットインを行ったY’s distriction GT-Rが、その数周前にピット作業を済ませていたスリーボンドGT-Rの前に出て、2台によるトップ争いの接近戦となり場内を沸かせた。
しかし96周目のヘアピンでスリーボンドGT-RがY’s distraction GT-Rに追突しスピンをさせてしまう。この行為のためにトップを奪ったスリーボンドGT-Rにはドライブスルーのペナルティが科せられ、Y’s distraction GT-Rが再びトップに浮上。そのまま逃げ切り、昨年第3戦鈴鹿以来の優勝で開幕戦を制した。3位には777号車D’station PORSCHE(星野敏/荒聖治/近藤翼組)がゴールした。
「クルマが速いのはわかっていたので、5時間もあるレースですし終盤勝負と思っていましたが、2回目のピットインもベストタイミングでした。コントロールタイヤが変わった最初のレースでチームがうまくアジャストしてくれました。S耐鈴鹿はこの5年で4回優勝しているし、GTでも4勝していて相性が良いので、夏の鈴鹿10時間でも優勝を狙います」と星野は声を弾ませた。
7台によるST-TCRは、クラスポールの19号車BRP★Audi Mie RS3 LMSがオープニングラップのシケインでサスペンショントラブルのために離脱する波乱。難なくトップに浮上した45号車プリズマ☆イリヤRS3 LMSも、バイブレーションが発生したということで1回多くピットインしてタイムロスし、アウディRS3のS耐初優勝は今回もお預けに。97号車Modulo CIVIC TCR(植松忠雄/中野信治/大津弘樹/小林崇志組)がFK8シビックのデビュー戦を逆転優勝で飾った。
2台によるST-1クラスは完走した47号車D’station Porsche cup(星野辰也/織戸学/浜健二組)、4台によるST-2クラスは昨年のチャンピオンである59号車DAMD MOTUL ED WRX STI(大澤学/後藤比等至/井口卓人/石坂瑞基組)が優勝。
ST-3クラスは8台が参戦。こちらも昨年チャンピオンの38号車muta Racing ADVICS IS350 TWS(堀田誠/阪口良平組)が0.521秒差で逃げ切った。
13台という最大激戦区のST-4クラスは、ディフェンディングチャンピオンでメンバーを入れ替えた86号車TOM’S SPIRIT 86(松井孝允/中山雄一/坪井翔組)がポールを獲得。決勝レースでもタイミングよくFCYを利用でき、2位に1周近い差をつけて圧勝した。
ST-5クラスは10台が争い、安定した走りでトップを奪い逃げ切った2号車TEAM221ロードスター(筒井克彦/大塚隆一郎/山下潤一郎組)が開幕戦を制した。