■後半戦から巻き返しを狙うチームも
その他のクラスには、大きな差が開いていないため、シーズン後半戦のスタートとなる富士戦からタイトル争いは最終戦まで盛り上がりそうだ。
まずはST-Xクラス。このクラスをリードするのは、開幕から2戦連続で優勝を飾っている24号車スリーボンド日産自動車大学校GT-Rの内田優大/藤井誠暢/平峰一貴組。そして、その連勝を第3戦で止めた、3号車ENDLESS ADVAN GT-RのYUKE TANIGUCHI/峰尾恭輔/元嶋佑弥が、11ポイント差で続いている。今年はGT-Rが強く、開幕戦では表彰台を独占し、いまだに優勝を逃していない。

そんな状況において、前回の鈴鹿で2位に入った、89号車HubAuto Ferrari 488GT3のモーリス・チェン/吉本大樹/坂本祐也/吉田広樹組は、今回も台風の目になりそうだ。同様に、マクラーレン650Sを走らせる、22号車Clearwater Racing by Mooncraft Carsのモック・ウェン-サン/加藤寛規/濱口弘/リチャード・ウィー組も気になる存在だ。この2台はコーナリングマシンとして知られ、特にマクラーレン650Sは日本のレース的には未知なる存在でもあるだけに、本領発揮が期待される。
ST-2クラスは4連覇を狙う、59号車DAMD MOTUL ED WRX STIの大澤学/後藤比東至/檜井保孝組が開幕戦を制して、好発進を遂げた。しかし、続く第2戦からはトラブルに見舞われ、表彰台に立つのがやっとという状況に。

その間に2連勝を果たし、ひたひたと近づいてきたのが、6号車新菱オートDIXCELエボXの冨桝朋広/菊池靖/大橋正澄組だ。通算3勝の6号車冨桝組は、初勝利を挙げたのが2012年の富士で相性も抜群。もちろん3連勝を飾って、ここで一気にランキングのトップに立とうと目論んでいる。59号車大澤組も苦境からの脱出を狙って、全力を尽くしてくるだろう。両チームの差は、わずか2ポイントだ。