更新日: 2019.10.11 20:45
茨城国体でグランツーリスモ使ったeスポーツ選手権が初開催。白熱の決勝に「ワールドツアー以上」と山内氏
続いて行われた一般の部決勝。18歳以上を対象としたこの部門では、各都道府県代表選手2名がチームを組み、鈴鹿サーキットでの10周のレースに臨んだ。なお、今レースにはふたりのドライバーで10ラップをする間に、各チームは最低1度のピットインを行いタイヤ交換と給油、ドライバー交代を行わなくてはならないルールが義務付けられた。
決勝レース序盤はポールポジションを獲得した神奈川県チーム(冨林勇佑選手・森本健太選手)を先頭に、兵庫県チーム(宮園拓真選手・佐藤真太朗選手)、愛知県チーム(川上奏選手・長和樹選手)、栃木県チーム(山中選手・高橋選手)の4台が数珠つなぎとなる展開に。
しかし2周目のシケインで神奈川県チームがまさかのコースアウト。兵庫県、栃木県、愛知県の3チームはその隙にポジションを上げていく。さらにレース後半には上位陣と異なるタイヤ戦略をとった大阪府チーム(今村駿佑選手・小山天太選手)も4番手に浮上してくる。
レース後半の7周目、首位を争う4チームが接近しテール・トゥ・ノーズに。ここで首位を走る兵庫県チームがスプーンコーナーでわずかにアウトに膨らんでしまう。栃木県チームはその隙を見逃さずにインに飛び込み、トップの座を奪う。その間に愛知県、大阪府チームも兵庫県チームをオーバーテイク。この一瞬の出来事で兵庫県チームはトップから4番手にまで順位を落としてしまった。
その後は、後続とのギャップを広げる快走をみせた栃木県チームがトップフィニッシュ。2位に愛知県チーム、3位には大阪府チームが入る結果となった。
優勝した栃木県チームの山中選手は「国体は今年絶対に勝ちたかった大会でした。今までで一番うれしいかもしれません」とコメント。チームメイトでプロゲーマーとしても活動している高橋選手も「この大会での優勝を目標に今年は頑張ってきました。すごくうれしいです」と笑顔を見せた。
また、レース後の表彰式では、グランツーリスモシリーズのプロデューサーである山内一典氏が登壇し「少年の部は、とても少年とは思えないようなハイレベルなレースが展開されて感激しました。一般の部もワールドツアー以上に白熱していたんじゃないかという熱戦を見せてもらえました。優勝チームのみなさん、本当におめでとうございます」と国体eスポーツ大会の初代王者3名を祝福をした。