インタープロトシリーズ 2020年第2大会 レースレポート
阪口晴南がIPS初鈴鹿大会を制する
2020 インタープロトシリーズ powered by KeePer 第2大会レポート
2020年のインタープロトシリーズ POWERED BY KeePerの第2大会が7月25日~26日に鈴鹿サーキットで行なわれ、参戦2年目となる#3 阪口晴南(INGING MOTORSPORT)が第3戦でシリーズ初優勝を飾り、第4戦でもトップチェッカーを受けた。
これまでは富士スピードウェイで開催されてきたインタープロトだが、今回初めて鈴鹿サーキットでの開催となった。また第1大会の際は無観客だったが、第2大会では新型コロナウイルス感染防止対策を施した上で、グランドスタンドなどでの一般観戦が可能となり、来場者も普段は鈴鹿で見られることができないインタープロトの走りに釘付けとなっていた。
第2大会は例年通りの2日開催に戻され、25日(土)に予選が行なわれた。サーキットは朝から雨模様となっており、プロフェッショナルレースの予選時も雨がパラついている状況でウェット宣言が出された中でのセッションとなった。
阪口はセッション序盤から速さを見せ、セッション後半で2分10秒878をマークしトップを奪った。このまま阪口がポールポジションかと思われたが、#37 福住仁嶺(キーパー号)が最後のタイムアタックで0.060秒上回り2分10秒818で逆転ポールポジションを獲得した。2番手には阪口、3番手にはに#32 坪井翔(NETZ NOVEL MIE)がつけた。
決勝レースは26日(日)に、第3戦・第4戦ともに鈴鹿サーキットを7周(もしくは17分)で争われた。雨が強く降っていた影響で、レースはセーフティカー先導のもとスタート。3周目に入るところでグリーンフラッグが振られレースが本格的にスタートすると、1コーナーでは速くもサイドバイサイドのバトルが展開された。2番手の阪口が福住のインをつきトップに浮上。この週末に好調な走りを見せていた阪口がフルウェットのコンディションでもライバルを徐々に引き離していった。
2番手の福住もマシンコントロールが難しい路面コンディションの中でしっかりとコース上に留まる走りに集中。その後方に開幕2連勝を飾った坪井がつけた。
5周終了時点で福住の0.2秒後方に迫った坪井は、さらに間隔を縮め日立オートモティブシステムズシケインで仕掛けようとするも、ギアトラブルでスピン。一気に表彰台圏外まで後退してしまった。坪井はなんとかピットまで戻ったが、そのままリタイヤとなった。
レース序盤にセーフティカー先導があったこともあり、先に上限の17分が経過。そのため6周完了時点でチェッカーフラッグが振られ、阪口がインタープロト初優勝を飾った。2位には福住、3位には#96 中山雄一(岡山トヨペット K-tunes)が入った。
1周のクールダウンラップ後、各車両がグリッドに再整列し第4戦に向けたスタート進行が始まった。雨脚も依然として衰えることがなく、このレースもセーフティカー先導で開始。2周目から本格的にスタートが切られることとなった。このレースでも阪口が速さをみせ、後続を寄せ付けない走りを披露。4周目には2分28秒821のファステストラップも記録した。一方、2番手争いは福住と中山の争いに。序盤から1秒を切る攻防戦が続いていたが、5周目のスプーンコーナーでやや攻め過ぎてしまった中山がコースオフ。幸いポジションを落とすことなく復帰を果たしたが、福住から大きく遅れをとってしまった。
後方での争いをしり目に、安定した走りを続けた阪口が2連勝を達成。2位には福住、3位には中山と、第3戦と同じ顔触れが表彰台を占める結果となった。
CCS-Rは、スポット参戦の#5 山内英輝(NTP RACING NN CCS-R)がポールトゥウィンの2連勝。2位には#51 石浦宏明(P.MU RACING PN CCS-R)の猛攻をしのぎ切った#10 片岡龍也(NTP RACING PN CCS-R)が入った。
優勝ドライバー
阪口晴南(#3 INGING MOTORSPORT)
「鈴鹿のコースにクルマがマッチしていました。練習走行の時からすごく調子が良くて、晴れでも雨でもいけそうだなという雰囲気がありました。予選は僕自身いいアタックができましたが、福住選手に一歩及ばず悔しい予選でした。決勝は前にいることが有利だと思ったので、まだ(展開が)落ち着いていない早い段階に仕掛けようと考えていました。それが功を奏して、1コーナーで福住選手の前に出られたのは良かったです。インタープロトでのヘビーウェットはすごく難しく、少しでも気をぬくとコースオフにつながってしまうので、とにかく無理はしないようにと心がけました。普段は富士での開催ばかりですが、こうして鈴鹿でレースができたことで、新しい刺激も得られて良い機会だったと思います」