更新日: 2020.09.01 11:58
ブリヂストン TOYOTA GAZOO Racing 86/BRZ Race第6戦オートポリス レースレポート
TOYOTA GAZOO Racing 86/BRZ Race 2020 クラブマンシリーズエキスパート 第6戦
予選5位から見事な初優勝 呉良亮がランキングでもトップに
開幕戦は雨と霧に翻弄されたSUGO。エキスパートクラスは予選をキャンセルし第1ヒートを実施する時間に予選を行い、第2ヒートの時間帯で決勝レースを行うという構成に変わった。そこから1カ月、今回のオートポリスでもまた雨の洗礼を受けることになった。今シーズン、エキスパートクラスでは、これまでチャンピオン争いを繰り広げてきたドライバーの姿が消えた。
そしてエントリーリストを見れば、今回のレースでの主役は#56鶴賀義幸(ブリヂストン)に違いなかった。初参戦となった2019年シーズン、ランキング3位を獲得したルーキーは、ベテラン勢不在のなか、速さも安定感もあり、間違いなく中心的存在となった。しかし速さだけではレースには勝てない。今回のエキスパートクラスは、そういうレースとなった。エントリー台数は16台。
●予選
急速に増えてきた雲の存在は誰もが気になるものだった。マシンの多くがコースインしタイムアタックに向かっていた。早々とタイムアタックしたのは、地元のベテランドライバー#581丸太敏正(DL)だった。オートポリスを知り尽くしたスペシャリストは2分13秒819というタイムを叩き出した。そのタイムは破られることはなく最終的にポールポジションを獲得した。
予選2位に食い込んだのは#504富林勇佑(DL)で、予選3位には#550宗藤昌太朗(ブリヂストン)が入った。注目の鶴賀は、確実にポールポジションを狙い、コース上の混雑なども考慮し、予選後半にタイムアタックすることを決めた。しかし予選開始から5分ほどで雨が降ってしまい、タイムを出すことはできなくなってしまった。結局最下位予選16位という結果になった。ブリヂストン装着車勢は、トップ10に4台のマシンが入った。
●決勝レース
しかし波乱はそれだけで終わらなかった。決勝レースのスタート、ポールポジションの丸田はグリッドの停止位置を超えてしまい、スタート違反となりドライブスルーペナルティが与えられ、優勝争いから姿を消した。そのスタートでは2位の富林が出遅れ、ブロックラインに入ったときに宗藤が追突。後続のマシンも詰まってしまい、大きく順位が変動することになった。
トップに立ったのは予選4位の#15木村建登(DL)。そこに富林、3番手には#556呉良亮(ブリヂストン)が続いた。開幕戦で2位を獲得した呉は、ペースの上がらない富林をオーバーテイクし2位へ上がりトップを狙う。タイヤが厳しいのか、挙動が安定しなくなった木村を8周目に捕らえトップに立った。一方、最後尾からスタートした鶴賀は、1周目に9位、2周目に7位、3周目に5位と、ファステストラップを更新しながら急激にポジションを上げていく。
その勢いは衰えず、9周目には2位へとポジションアップした。しかし、トップを走る呉選手との差は3秒近くあり、最後尾からの優勝は叶わなかった。優勝した呉選手は、シリーズランキングでもトップに立った。ブリヂストン装着勢は、優勝した呉、2位の鶴賀の他に、4位宗藤、5位菱井將文など、トップ10に5選手が入った。
エキスパートクラス決勝で優勝した#556呉良亮選手のコメント
「予選が5番手と良くなくて優勝できるとは思っていなかったので、とても嬉しいですね。木村選手に追いついたら、明らかにタイヤが苦しそうだったので、冷静にタイミングを図ってオーバーテイクできました。ただ最後、気がついたら後ろに鶴賀選手が来ていて、ヤバイかなと思いましたが、何とか逃げきることができました」