■第5戦 サタデーシリーズ
12月5日(土)のサタデーシリーズ第5戦も篠原がポールポジションを獲得、2番グリッドにルーキーの下野が並ぶこととなった。
10時55分、快晴のなかレースはスタートした。ポールスタートの篠原がわずかに出遅れるなか、3番グリッドスタートの松本が1コーナーのアウト側から篠原をかわしにかかったところで2台は接触してしまう。
このアクシデントで4番手スタートのHIROBONも巻き込まれてしまった。
篠原は再スタートが叶わず、HIROBONもスプーンカーブまで走行するもコースサイドにマシンを止めた。一方、松本はピットに戻り一旦はコースに復帰したが、2周目にレースを終えている。
これでトップは下野、2番手に白坂、3番手に鈴木建自(アウディRS3 LMS TCR)というオーダーとなったが、鈴木はオープニングラップのS字で単独スピンを喫し、塩谷烈州(ホンダ・シビック・タイプR・TCR)が3番手に浮上した。
ホンダ・シビック・タイプR・TCRがトップ3を独占するなか、下野が初のオーバーオール優勝に向けてハイペースで逃げにかかる。2番手争いの塩谷、白坂は2周目で順位を入れ替えたが、その後も接近戦のバトルを展開する。
一時は順位を大きく落とした鈴木はレース後半に総合4番手まで浮上すると、総合5番手の大蔵峰樹(アルファロメオ・ジュリエッタ・ヴェローチェTCR)とブロンズクラスの3位争い展開、しかし日立オートモティブシステムズシケインで2台は接触し、大蔵はスピンを喫してしまう。
10周目、2番手塩谷に13.301秒のギャップを築いた下野が独走でトップチェッカーを受け、初の総合優勝を手にした。
オープニングラップから激戦を展開した2番手争いは塩谷がチェッカーまで2位を守りきった。白坂が3位に入りTCRジャパンシリーズ初表彰台を獲得。オーバーオール表彰台をホンダ・シビック・タイプR・TCRが独占する形となった。
そして、オープニングラップのアクシデントによりリタイアとなった篠原が、ポイントランキング2位の下野との差を38ポイントとし、最終戦富士を残して2020年シーズンのサタデーシリーズチャンピオンに輝いた。
TCRジャパンシリーズ第5戦鈴鹿 サタデーシリーズ決勝結果
Pos. | No. | Driver | Team | Car | Laps |
---|---|---|---|---|---|
1 | 34 | 下野璃央 | Drago CORSE | ホンダ・シビック・タイプR・TCR | 10 |
2 | 62 | 塩谷烈州 | 全薬工業 with TEAM G/MOTION’ | ホンダ・シビック・タイプR・TCR | 10 |
3 | 45 | 白坂卓也 | 若甦ドリームドライブ with KCMG | ホンダ・シビック・タイプR・TCR | 10 |
4 | 17 | 鈴木建自 | バースレーシングプロジェクト【BRP】 | アウディRS3 LMS TCR | 10 |
5 | 55 | Mototino | 55MOTO with J’S RACING | アルファロメオ・ジュリエッタTCR | 10 |
6 | 73 | 大蔵峰樹 | M-PROTOTYPING Team STILE CORSE | アルファロメオ・ジュリエッタ・ヴェローチェTCR | 10 |
7 | 69 | 梅本淳一 | 55MOTO with J’S RACING | アルファロメオ・ジュリエッタTCR | 10 |
25 | 松本武士 | VolkswagenRT with TEAM WAKAYAMA | フォルクスワーゲン・ゴルフGTI TCR | 2 | |
21 | 篠原拓朗 | Audi Team Hitotsuyama | アウディRS3 LMS TCR | 0 | |
19 | HIROBON | バースレーシングプロジェクト【BRP】 | クプラTCR | 0 |
*ファステストラップ:大蔵峰樹(アルファロメオ・ジュリエッタ・ヴェローチェTCR) 2分13秒944(3/10)


