Floral Racing with ABSSA 2021スーパー耐久シリーズ第3戦富士24時間 レースレポート
朝7時頃、澤の3回目のスティントの出番がやってくるが、ここでも車両は問題なく、メンテナンスタイムが予定より早いタイミングとなってしまった関係で後半はブレーキを労わる必要がありペースを43〜46秒台に少し落として走行を続ける澤だが、途中SCランやFCYなどで燃費が稼げて約2時間のスティントを無事終えた(午前10時頃)。
順位はクラス4位を走行、レースもゴールまで残り5時間を切って川端選手(6回目)、植松選手(4回目)、そして井出選手(5回目)と消化し、CARGUY NSX-GT3がトラブルで長いピットインをしている間に遂に表彰台圏内のクラス3位まで戻ってきたNo.290号車、最後のゴールスティントは残り45分となって澤が担当する事となった。
クラス4位以下も5ラップ近く離れ、着実にゴールへマシンを運ぶ為にペースを45〜47秒台で走行をする澤、日曜日の午後3時のゴールは総合優勝のダイシンGT-Rのすぐ後方を走行した状態でフィニッシュラインを通過した。
スタートして10時間はトップをひた走り、トラブルの兆候を騙しだまし乗り切ったが、遂にトラブルでトップ陥落で5位に落ちてしまうのも無情な24時間レース、そしてその後諦めずにマシンを修復し、最後は表彰台圏内まで戻ってこれるのもまた24時間レースというレース内容で、開幕から3戦連続表彰台(開幕戦2位、Rd.2 SUGO戦3位、今回の24時間レース戦 3位)で、シリーズは開幕戦優勝後も2位〜2位と続くD’Stationがランクトップ、今回優勝のダイシンGT-Rが2位へ、そしてFLORAL with ABSSAが3位を死守という状態でシリーズ後半戦へと折り返す。
次戦は7/31〜8/1で九州・大分県のオートポリスで第4戦『TKU スーパー耐久レース in オートポリス』(5時間レース)が開催される。
■澤圭太 コメント
「24時間レースは自信9回目の挑戦でしたが、今回こそは勝てる!という感触をスタートして10時間までは持って戦う事が出来ました。が、好事魔多しでした……」
「今年の大一番となる24時間戦を迎えるに当たって、チームの結束の強化、前回のSUGO戦での不調の原因究明、パーツ供給体制を強化するために今回だけ特別にスペアカーを各所調整をしての準備など、出来る事を全てやり尽くして迎える形となりました」
「残念ながら車両に電気系のトラブルを抱えながらの走行で遂に完全に車両がストップしてしまいました。トラブルは悔しいのですが、避けられない箇所のトラブルだったようですし、万が一の事態に備えて2019年のブランパンGTアジア戦に参戦した際に車両提供を頂いた方にもご協力を仰ぎ、バックアップ車両をピット内に用意し、何かあった時に直ぐに対応できる状態を敷けた事、トラブルが突然起きたのではなく、徐々に悪化する症状だったのでメカニックやエンジニアサイドも事前に原因を究明したり、対策を講じたり、事前に必要そうなパーツをバックアップ車両から取り外して置いたりなどが出来たのも不幸中の幸いでした」
「ストップ後の修復エリアでの作業も1時間を超えて順位を大きく落としてしまいましたが、それらのお陰で最終的には表彰台圏内まで戻ってくることが出来ました。本当にドライバー陣営の連携やメカニック&エンジニアチームの結束がトラブルを通じて強くなったと思うし、これが後半戦の3戦への好材料になればと思っています」
「個人的にもワンスマにとっても地元でもあるFSW戦はコロナ禍ではあるものの感染対策に協力を頂きながら、沢山の現地観戦者の方もお越し頂き、本当にうれしかったです。このインターバル2か月で改めて気を引き締めて後半戦の開幕の意識でオートポリス戦を迎えたいと思っています」
「後半戦はこの3戦の材料を纏めて良い形に作り上げて、うっ憤を晴らすようなレースをお見せ出来る様に準備をしていきたいと思っておりますので引き続き、応援のほど宜しくお願いいたします」