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投稿日: 2021.09.27 20:53

C.S.I Racing 2021スーパー耐久第5戦鈴鹿 レースレポート


国内レース他 | C.S.I Racing 2021スーパー耐久第5戦鈴鹿 レースレポート

スーパー耐久シリーズ2021Powered by Hankook 第5戦
SUZUKA スーパー耐久
9月18日〜19日鈴鹿サーキット(三重県)
予選:ドライ決勝:ドライ
【86】310号車/坪井翔/細川慎弥/堀尾風允
【Supra】311号車/鈴木宏和/久保凜太郎/塩津佑介/佐藤公哉

『GR Garage 水戸インター GR86』が2連勝!
2連覇に向けて急加速一時トップを走行した『FABULOUS GRMI GR SupraGT4』、2位ながら初表彰台へ

 スーパー耐久シリーズ参戦3シーズン目のC.S.IRacingは、今年から2台体制を敷き、トヨタ86によるST-4クラスにトヨタ86を、ST-ZクラスにトヨタGRスープラGT4を投入する。

 ST-Zクラスの『FABULOUS GRMI GR SupraGT4』をドライブするのは、鈴木宏和と久保凜太郎、塩津佑介、そして佐藤公哉の4人。一方、連覇を目指すST-4クラスでは、『GR Garage 水戸インター GR86』を坪井翔と細川慎弥、堀尾風允の3人がドライブする。

 シリーズ第5戦の舞台、鈴鹿サーキットでスーパー耐久が行われるのは2年ぶり。昨シーズン当初の予定では3月に開幕戦として行われるはずがコロナ禍によって延期となり、年をまたいで今年の1月に開催される予定だったが、結局中止になっていたからだ。

 今年の『GR Garage 水戸インター GR86』は、開幕からの3戦が苦戦続きだったが、ようやく前回のオートポリスで優勝を飾ったことから、まだまだシリーズ2連覇の可能性が残されることとなった。ただし、残念ながらエントリーが2台に留まったことから、ライバルがよほど致命的なトラブルに見舞われてリタイアでもしない限り、今回での逆転はない。逆に言えば、最終戦での劇的な展開での決定に向け、お膳立ては整えられた格好にもなった。

 一方、前回の『FABULOUS GRMI GR SupraGT4』はリタイアを喫し、「富士24時間」を欠場したため、チャンピオン獲得の芽は限りなく首の皮一枚となっている。しかし、予選では2台揃ってポールを奪い、速さを証明しているだけに優勝を飾って、強さも証明したいところだ。

公式予選

 今回のレースにおける、最大の懸念材料は近づいていた台風14号が、どう影響を及ぼすか。進行次第では、直撃の可能性もあったからだ。練習を開始した木曜日、そして金曜日午前の専有走行、それも前半のグループ2まではドライコンディションで走れたものの、後半のグループ1のタイミングからは雨に見舞われてしまう。

 それからは午後の専有走行は、ずっとウェットコンディション。そのため、あらかじめ土曜日午前のフリー走行の中止、予選を1時間遅らせることが発表されていた。ちなみにBドライバー予選が、Aドライバー予選の前に行われることともなったが、これは上位クラスの多くが、Aドライバーにジェントルマンドライバーを配しているからの配慮である。

 ちなみにドライコンディションの専有走行だが、『GR Garage 水戸インター GR86』は坪井が2分24秒427を、『FABULOUS GRMI GR SupraGT4』も路面が濡れる前の貴重なタイミングで久保が2分14秒960をマークしていずれもトップとなっていた。

 さて、気になる土曜日の天気だが、夜のうちに台風は東海地方を通過していた。意表を突かれた感もなかったわけではないが、大事に至らなかったのは何よりだと思うべきだろう。

 午後からST-4クラスを含む、グループ2のBドライバー予選が最初に行われ、『GR Garage 水戸インター GR86』の細川は、計測2周目からアタックを開始する。まずは2分25秒016でトップに立ち、次の周には2分24秒544にまで短縮するも、コンマ3秒差で2番手に後退。

 続いて行われたST-Zクラスを含む、グループ1のBドライバー予選でも『FABULOUS GRMI GR SupraGT4』の久保は、計測2周目からアタック開始。久々の本番とは思えぬ集中力で、2分11秒719をマークしてトップに立ち、1周のクールダウンを挟んで再度アタックするも、惜しくもタイムアップならず。それでも約1秒のマージンを保ったまま、トップを守り抜いた。

 そしてグループ2のAドライバー予選では、あえて坪井は計測3周目からのアタックとして、ワンチャンスにすべてを賭けた。その結果、叩き出されたのは2分23秒074と、2番手を1秒半も引き離す驚異的なタイム!タイム合算でも『GR Garage 水戸インター GR86』はトップとなり、予選が行われた4戦すべてポールポジションを獲得した。

 久保のみならず、坪井の激走を間近に見せられたからには、続くグループ1のAドライバー予選に臨んだ、鈴木が奮起せぬはずがない。これまた2番手を1秒2も引き離す、2分13秒209を叩き出してみせたのだ。もちろんタイム合算では、2戦連続のポールポジションが決定。今季3度目のWポールに、ピットは大いに湧き上がった。

ST-Zクラス『FABULOUS GRMI GR SupraGT4』
鈴木宏和

「いい感じでしたけど、凜太郎には負けました(笑)。行くだけ行きました、頑張りました!でも、まだまだ僕の予選の仕方には、勉強が必要なようです。決勝も頑張ります。速いライバルが、チームの中にいるのは、すごくいいことですよね〜?」

久保凜太郎
「6月から諸々レース出ていなくて、スープラは5月のSUGOぶり。だから、まだリハビリ中です(笑)。でも、いい感じですよ、それで言ったら」

「今日の僕の走り?人生でいちばん行った! 思いっきり行った! 今週、スープラは鈴鹿持ってきた時から持ち込みも決まっていたし、本当にドライバーがどれだけ行けるかって分だったので。まぁ、あのST-Zのプロ、猛者たちがごちゃごちゃいる中で、あれだけブッちぎれたのはすごく嬉しいですね。給油時間の長さが相変わらず気になるところですけど、コース上の速さが今回すごくあるから、それでどうにかしたいですね。頑張ります!」

ST-4クラス『GR Garage 水戸インター GR86』
坪井翔

「今回、18号車がいなくて一騎討ちなので、非常にこのポールの2点というのが、追いかけている立場からすると大きいです。昨日は雨降って、あまりドライのテストできませんでしたけど、向こうもトラブったりしていて、それよりはデータが取ることができたし、ドライに関しては自信を持っていました」

「結果的には大きな差を開いて、ポールを獲ることができて良かったですし、今シーズン、予選やった中では全部ポールなので、そのいい流れで来ています。やっと前回のオートポリスで勝てたので、その流れをキープして、明日勝てればかなりチャンピオンに関しても追い風というか、だいぶ接近した戦いに挑めるので、明日はすごく大事なレースになるでしょう。このまま勝てるように頑張ります」

細川慎弥
「今日も坪井がちぎってくれたので、作戦どおり(笑)。今回は順番入れ替わって、僕は逆に気が楽でした。先に行くだけ行って、『あとは坪井、任せたぁ!』って言えたんで、僕的には。坪井は坪井で、『やっぱ逆がいいな』って言っていましたけどね。あとは決勝が大事ですよね。でも、ドライだと悪くないし、落とせないレースが続いていますけど、クルマは悪くないので、この調子で決勝も頑張りたいですね」

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