GT3カーはBoPを施すことによって各車の性能を均衡化しているが、多くの車両がスーパースポーツカーをベース車としており、市販車よりもトップスピード等で遅くなっている場合がある。BoPを撤廃することでSCRが目論むとおり、ストレートで300km/h超のパフォーマンスを発揮する可能性がある。
このBoP撤廃について竹内代表に聞くと、下位クラスにあたるワンメイクカップカーが、GT3よりもストレートスピードで上回ってしまうことが理由のひとつだという。また、純粋に「せっかくジェントルマンドライバーが高いお金を払ってマシンを買ったのだから、本来のパフォーマンスを出させてあげたい」というのも理由だとか。
気になるのは、BoPを廃することでベース車の性能差が顕著に表れ、“ひとり勝ち”状態になってしまうのではないかということだ。ただ、これについては「主催者とエントラントで相談して調整する」という。
GT3カーのBoP撤廃は、世界でもあまり例を見ないものであり、GT3をリリースしているメーカーも、BoPありきでマシンを製作している部分もある。いったいどんなレースになり、どんな速さになるのか。今年のSCRは必見といえるかもしれない。