更新日: 2022.12.14 19:13
2022年のインタープロト王者は坪井翔に決定。KYOJO CUPは翁長実希が初のチャンピオン獲得
インタープロトシリーズに併催して開催された2022年KYOJO CUP第4戦。今シーズンの最終戦となった今戦には20台がエントリーし、11日8時から行われた公式予選では、序盤から各車が積極的にタイムを更新し合う展開になった。
25分間の予選セッションでは目まぐるしく順位が入れ替わったが、3戦連続ポール・トゥ・ウインを果たしている翁長が中盤に1分59秒655を記録して4戦連続のポールポジション獲得を果たすと、ポールポジションに付与されるポイントをもって、決勝レースを待たずに自身初のシリーズチャンピオンに輝いた。
その後13時30分から12周で争われた決勝レースは、スタート直後に4台が絡むアクシデントが発生し、レースは1周目から赤旗中断に。幸い4人のドライバーに怪我はなく、マシン回収終了後にセーフティカー先導でレースは再開された。
4周目に入るところでグリーンフラッグが振られたが、そのリスタートでポールスタートの翁長に対して反則スタートのドライブスルーペナルティが科されることに。チャンピオン翁長はこのペナルティで優勝争いから脱落してしまう。
翁長が不在となったトップ争いは、レースウイーク前に坪井との“ドライバー同士結婚”を発表した斎藤愛未(D.D.R VITA-01)、下野璃央(KeePer VITA)、永井歩夢(Dr.DRY VITA)、猪爪杏奈(LHG Racing YLT VITA)の4台によるバトルが展開された。
そのなかで8周目の4ワイドバトルを制した斎藤がトップに浮上すると、徐々に2番手との差をつけていき逃げ切り初優勝を果たすかと思われたが、11周目にブレーキングミスを犯し失速してしまう。その間に猪爪がトップに浮上すると、そのまま逃げ切り今季初優勝を飾った。
斎藤は後続の永井にもかわされ3番手に後退したものの、トップ2に離されることなく食らいついていき、最後のストレートは2台が並んでフィニッシュ。0.035秒差で先にコントロールラインを通過した斎藤が2位、永井は惜しくも斎藤に敗れたものの、3位で自身初表彰台を獲得した。
優勝を飾った猪爪は「最終戦はみんなが前に行きたいという気持ちがぶつかり合い、こういったレース展開になりがちだということは、これまでも経験してきました。なので、何が起こるか分からないので少し引き気味に様子を見ていました」と冷静にレースを振り返る。
「後半はトップ集団がばらけて、2番手で終わるかなと思ったところで前のクルマが失速して、前に出ることができました。あの位置にいたからの優勝だったのかと思います」
そして翁長は、「今シーズンはポールポジションも優勝もファステストラップもすべて獲ろうと思って、今日の途中まではそれが叶っていましたが、最後の最後で自分の集中力が足りなかったり、いつもとは違う気持ちが入ってしまったのか、ミスが出てしまいました」とチャンピオンを獲得しながらも決勝での反則スタートに対するペナルティを悔やんだ。
「自分自身に大きな悔しさを感じて、レースを終えた今は、自信をなくしてしまっている状態ですけど、これを乗り越えていくためには、レースで実力を証明していくしかないので、また来シーズンも頑張りたいと思います」