更新日: 2023.05.16 15:56
2023年のインタープロト&KYOJO CUPが開幕。初戦は野尻智紀と三浦愛が優勝を飾る
インタープロトと同週末に富士スピードウェイで行われた2023年のKYOJO CUP開幕ラウンド。今回の開幕戦には22台がエントリーし、7台が初参戦というフレッシュな顔ぶれとなったほか、アメリカからバートン・ハナ(keeper アポロMTmost VITA)が参戦するなど盛況さをみせた。
14日8時に開始された予選は、曇り空ながら前日の降雨の影響でハーフウエット路面で開始された。そのなかでトップタイムを記録したのは、今大会が初の四輪レースとなる16歳高校2年生の富下李央菜(KTMS VITA)だ。富下は昨年王者の翁長実希(RSS VITA)を0.091秒上回り、デビュー戦ポールポジション獲得という活躍を披露する。
そんな予選から数時間後、12時15分から12周で争われた決勝レースは予選とは打って変わり雨模様となった。スタートでは2番グリッドの翁長が好ダッシュをみせてトップに浮上してくる。そのまま後続を引き離すかに思われた翁長だが、後方10番手からスタートした2020年王者の三浦が1周目に6台、2周目に2台をオーバーテイクする追い上げをみせて翁長の背後に迫る。
その後、アクシデント発生と雨が強くなったことを受けてセーフティカーが導入されるが、8周目にレースが再開されると、チャンピオン経験者ふたりによる激しいトップ争いが展開。一度は三浦にトップの座を譲った翁長だが、9周目のホームストレートで抜き返すと、ファステストラップを更新して三浦との差を広げにかかる。
このまま開幕戦を制するかと思われた翁長だが、10周目のGRスープラコーナーを立ち上がったところで単独スピンを喫し後退。この間にトップを奪った三浦がリードを広げ、最終周でファステストラップを更新する速さを披露してトップチェッカーを受けた。
「予選はセッティングを合わせ切れず、自分の判断ミスもあり、悔しい結果になりました。翁長選手とのバトルでは、水しぶきの影響で仕掛けに行くことがなかなかできませんでした。無理をしないように、自分が失敗をしないように、12周のレースで必ずどこかでチャンスがあると思って走っていました」と三浦。
さらに三浦は、先輩女性ドライバーとしてデビューポールポジションを奪った富下や、初参戦ドライバーたちに対して以下のように言葉を送った。
「)富下選手はタイミングなどが良かったことはありますが、あのポジションにいられるのは凄いと思います。今年は若い選手が多く、今はまだスピードが足りない子も多いと思いますが、最終戦に向けて、どんどん速くなって来ると思います。私と翁長選手だけがトップ争いをするのではなく、みんなと一段階上のレベルでバトルができるのを楽しみにしています!」
開幕大会から白熱のレースが繰り広げられた2023年のインタープロト・シリーズおよびKYOJO CUP。両シリーズの次戦は7月22〜23日に行われる予定だ。