今回も強力なメンバーが揃っているST-Xクラス。そのなかでライバルを上回ることができた要因として、金曽監督は“ブリヂストンタイヤ”を挙げた。

「僕たちはスーパーGTでもブリヂストンタイヤを履いています。『ブリヂストンタイヤはだいたいこういった動きをするだろうな』というところで、クルマに対しての評価が正しい動きをしてくれるので、クルマをセットアップするときの方向性がすごく進めやすかったです」と金曽監督。

「このRC Fを走らせるようになり、ピレリ、ハンコックを経験してきましたけど、タイヤのキャラクターに合わせ、どんどんとずれ込んだ部分がありました。それに対してブリヂストンは“僕たちの知っているブリヂストン”だったので、クルマの方向性もしっかりと合わせることができました」

 前戦の富士24時間ではトラブルに見舞われるなどして優勝争いから脱落してしまい、パフォーマンス面での注目度は薄れてしまったDENSO LEXUS RC F GT3。しかし金曽監督は「富士の段階から片鱗は見えていました」と語り、「実力値は高いけど、ピレリやハンコックの特性に合わせていた分、そこがスポイルされていた部分がありました。今回はブリヂストンタイヤがしっかりとRC Fの実力値を出してくれたという感じです」

 こうなると、レクサスRC F GT3の悲願とも言えるスーパー耐久初優勝にも期待がかかる。金曽監督も「初優勝してみたいですね!」と気合いが入っている様子で、マシンパフォーマンス、嵯峨を含めた3名のドライバー体制などに関しての不安要素はまったくないというが、唯一の不安要素としてトラブルを挙げた。

「あとはクルマのトラブルが出ないようしたいです。(RC F GT3は)今のスーパー耐久に参戦しているクルマのなかでは最古参のクルマになると思います。それでも正しい方向性でやっていけば、古さを感じさせない速さを披露できたと思います。あとは決勝で、古さが出てしまうようなトラブルが出なければいいなと思っています」と冷静に語った金曽監督。しっかりとマシンをメンテナンスして決勝レースに臨みたいと意気込みを披露した。

 スーパー耐久でレクサスRC F GT3の初優勝がついに見られることになるのか。スポーツランドSUGOが舞台となる3時間勝負の決勝レースから目が離せない。

2023スーパー耐久第3戦SUGO DENSO LEXUS RC F GT3(永井宏明/小高一斗/嵯峨宏紀)
2023スーパー耐久第3戦SUGO DENSO LEXUS RC F GT3(永井宏明/小高一斗/嵯峨宏紀)

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