更新日: 2023.09.22 13:06
ENDLESS SPORTS ST-2 2023スーパー耐久第5戦もてぎ レースレポート
ENEOS スーパー耐久シリーズ2023
Supported by BRIDGESTONE ROUND.5
第5戦 もてぎスーパー耐久 5Hours Race
ENDLESS SPORTS レースレポート
#13 ENDLESS GR YARIS
参戦クラス:ST-2クラス
Aドライバー:花里祐弥
Bドライバー:石坂瑞基
Cドライバー:伊東黎明
Dドライバー:岡田整
監督:渡海正雄
開幕戦鈴鹿2位、富士24時間で優勝。第3戦SUGOでも2位、そして第4戦オートポリスでは劇的なファイナルラップでの追い抜きから優勝と好調な#13 ENDLESS GR YARIS。
シリーズランキングは112.5ポイントでトップ。2位は87ポイント、3位は83.5ポイントと#13が大きくリードしている状況だ。しかし、過去最大レベルのウエイトハンデ80kgを背負い、90秒のペナルティストップを課せられている。
燃料タンクもライバルは105Lのチームもいるなか、GRヤリスは80Lと少なく燃費の良さも求められる。“ストップアンドゴー”レイアウトのモビリティリゾートもてぎでは苦戦が予想されるが、チーム力で上位に食い込み、シリーズチャンピオンに近づきたい。
<予選>
A:花里祐弥 2’10.171 クラス4番手
B:石坂瑞基 2’08.666 クラス3番手
C:伊東黎明 2’13.737 クラス3番手
D:岡田整 2’13.123 クラス3番手
→A・Bドライバー合算による予選結果:4番手
9月2日(土)予選日。気温は残暑厳しい30度オーバー。ドライコンディションで12時45分から予選がスタートした。
Aドライバー予選は花里が走行。80kgのサクセスウエイトの影響もありクラス4番手タイムをマーク。Bドライバー石坂は2分8秒台と好タイムをマークしクラス3番手。Cドライバー伊東は決勝を想定した燃費走行を行い、燃料消費量とペースを確認。Dドライバー岡田も同様に燃費走行のペースを確認し、決勝につながる予選走行となった。
A・Bドライバーの合算タイムで決まる予選結果は4番手。決勝はAドライバー花里がプロドライバー認定されていることで90秒のハンディキャップを課されている。ピットイン時のタイヤ交換回数を減らして、やっとペナルティを帳消しにできる計算だ。
あとは80kgのサクセスウエイトの重さによるコンスタントラップの差をいかに埋められるか。チーム力の勝負でそのハンディキャップを跳ね返し、チャンピオンに近づきたいところ。
<決勝>
天気は晴れ。気温は約30度。11時14分レーススタート。雨の予報もなく、ドライコンディションが予想されるもてぎ5時間耐久が始まった。
スタートドライバーはAドライバーの花里。前戦までと同様に前述のハンディキャップ90秒停止が課せられ、75分のAドライバー最低乗車時間も定められている。
まずはレース開始早々にペナルティストップを消化。最下位のクラス5番手から巻き返しを図る。花里はペナルティで遅れた分を取り戻そうとするが、80kgのサクセスウエイトを積んでいるだけになかなかペースが上がらない。約80分のスティントを終えて伊東に交代。タイヤは4輪交換でフルサービスを行なう。コースには3位で復帰。伊東は2分12秒台のハイペースで追い上げていく。
5時間レースの半分が経過したところで、ドライバーは伊東から石坂に交代。石坂は3位から猛プッシュで追い上げていくが、2位の#7新菱オートDIXCELエボ10、トップの#225KTMS GR YARISもほぼ同じペースで差が詰まらない。石坂はミスなくハイペースで走行し残り80分でDドライバー岡田に交代。
最終スティントは約30秒前に2番手の#7、さらに30秒先にトップの#225を追い掛ける展開に。岡田は前方を追いかけながらも安定したペースで走行。上位との差は詰まらなかったが無事3位でゴールした。
シリーズランキング2位の#743 HONDA R&D Challenge FL5よりも上位でフィニッシュし、80kgのサクセスウエイトを背負ったなかでポイントを加算できたことはベストリザルトとも言える結果。最終戦でのシリーズチャンピオン獲得に近づく貴重な表彰台獲得となった。
<ドライバー・監督コメント>
●Aドライバー 花里祐弥
「ウエイトに対するネガティブな部分もありましたが、セットアップが上手くできたことでブレーキングに関して影響を受けなかったことが、このブレーキにきついもてぎで収穫になりました」
「とくに最後までフィーリングが変わらなかったことは最終ドライバーの岡田選手とも確認できて良かったです。チャンピオンも見えてきましたが、最終戦はウエイトも軽くなるので勝ちに行くつもりです。攻めのレースでチャンピオンを獲得したいと思います」
●Bドライバー 石坂瑞基
「サクセスウエイトが厳しいなかでチームが素晴らしいセッティングを用意してくれて、ドライバーはそこから細かいアジャストをするだけで良かったのですごく負担が少なく走ることができました。決勝でもノーミス、ノートラブルで繋いだからこそ、3位チェッカーを受けられたと思います。本当に嬉しい3位表彰台となりました」
●Cドライバー 伊東黎明
「予選では燃費走行でデータを得ることができました。決勝ではタイヤをいたわりつつプッシュできたと思います。ペースを上げつつタイヤもいたわり、いい仕事ができたかなと思いました」
「クルマは今週非常に良く、今まで以上にプッシュしてもフロントタイヤに優しくハイペースで走ることができました。すごく良いセットで素晴らしい走りができました」
●Dドライバー 岡田整
「今回最終スティントを任せてもらいました。後ろから後続が迫っていないプレッシャーのないタイミングで3位のバトンをもらい、それをしっかりとゴールまでつなぐことができたのは良かったと思います。自分の仕事がしっかりとできたと思います。次戦も戦力になれるよう準備していきたいと思います。ありがとうございました」
●監督 渡海正雄
「今回80kgのサクセスウエイトを積んだ中ではベストと言えるレースができたと思います。まず、テスト中の新バンプラバーが上手く機能したことで、クルマの重さを感じにくいセットにすることができ、ある程度コンスタントラップの良さを作ることができたと思います」
「レースでは勝負を賭けて2位を取りに行く作戦もありましたが、しっかりと3位を守るために毎回タイヤを交換し、リスクを抑えて表彰台を獲得できました」
「もてぎでは最終戦の富士につながるレースができたと思います。次戦はウエイトも軽くなりますし、良い結果でチャンピオンを獲得したいと思います。ありがとうございました」