最終決戦の地、お台場で逆転劇。タイトル争いはシルビア駆る中村戴冠で決着／D1第9戦＆第10戦

　2024年最終戦は第9戦の翌日に開催された。コースは前日と同様だ。大会前の時点で、ポイントリーダーは齋藤。中村が14ポイント差、日比野が15ポイント差でそれを追う。

　2日目になってコースに慣れたのか、最終戦だから吹っ切れたのか、得点は前日より全体的に上がり、レベルの高い争いになった。

　Aグループではまず蕎麦切が安定したドリフトで98.93点を出したが、Bグループで走った石川がたくみな角度コントロールで1～2コーナーを旋回し、99.69点をマークする。一方でポイントリーダーの齋藤（太）は、ゾーンの部分はずしなどがあって点が伸びず、追走進出を逃してしまった。

　その後のグループでは大きな角度を見せた藤野、安定性で大きく点を稼いだ日比野が99点台を出し、石川には及ばないものの上位に入ってきた。

　そしてDグループ。中村はまず1本目に余裕を持ったきれいな走りで98.97点をとると、2本目には強烈な振り出しからピタッと角度を決め、踏みっぷりのいいドリフトで100.07点を獲得。トップに立った。その後も山中、川畑が99点台を出したが中村の走りは超えられず、中村が単走優勝。最後に川畑が蕎麦切の得点を超えてきたことにより、中村は単走シリーズチャンピオンを獲得した。

　また、中村は単走1位獲得により総合シリーズポイントも4ポイント加算。日比野は同3位により2ポイント加算となった。

■第10戦追走：川畑がスピードで上回り山中の2連勝を阻止！

　齋藤（太）が単走で敗退したため、あとは中村と日比野がどこまで勝ち上がるかで、チャンピオン争いの結果が決まる。まず中村はベスト16で陣野に勝利。この時点で齋藤のポイントをうわまわった。また日比野も田中に勝利してベスト8進出を決める。

　先に脱落したのは中村だった。ベスト8の1本目、先行の中村は振り返し後にスロットル系のトラブルでストップ。そこから修理を試みたが間に合わず敗退となってしまう。あとは日比野がどこまで勝ち上がれるかだ。

　日比野はベスト8で川畑と対戦。お互いに接近ドリフトを見せたが、寄せた距離の差もあって川畑が日比野に勝利。この瞬間に中村のシリーズチャンピオン獲得が決まった。

　ベスト4に勝ち上がったのは、三好、山中、横井、川畑。まず三好と山中が対戦したが、接近ポイントの差で山中が上回り、山中が2日連続の決勝進出を決めた。

　横井vs川畑は、1本目後追いの川畑がストレートから接触ぎみに横井をとらえてビタビタの追走を見せる。一方で横井は第3ゾーンをはずして減点を受けた。2本目は横井も近いドリフトを見せたが、1本目の減点が響いて逆転には至らず、川畑が勝利した。

　決勝は山中vs川畑。1本目は山中が先行だ。川畑は進入から山中をとらえきることはできなかったが、1コーナーから接近すると近いドリフトで合わせきった。また山中は第3ゾーンの部分はずしで減点を受けてしまった。2本目は山中も近いドリフトを見せたが、逆転には至らず、川畑が今季初勝利を決めた。

■2024年D1グランプリ シリーズランキング