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MotoGP | アレックス・マルケス 2021年

アレックス・マルケス

スペイン / LCRホンダ・イデミツ/カストロール /

ゼッケンNo. :73

◆国籍:スペイン
◆生年月日 : 1996-04-23
◆身長/体重:179cm/体重:65kg

■アレックス・マルケス プロフィール
 2019年シーズンのMoto2クラスチャンピオンであり、2020年シーズンはホンダのファクトリーチーム、レプソル・ホンダ・チームから最高峰クラスデビューを飾るアレックス・マルケス。1996年生まれの23歳、スペインのカタルーニャ州出身のライダーだ。レプソル・ホンダ・チームのチームメイト、マルク・マルケスは3歳年上の実兄である。

 アレックスは8歳のときからミニバイクレースで戦い、14歳からスペイン選手権125ccクラス(現FIM CEVレプソルMoto3ジュニア世界選手権)への参戦を開始した。

 2011年にはアレックス・リンスとチャンピオン争いを展開してランキング2位。2012年にはスペイン選手権参戦の傍ら、ロードレース世界選手権Moto3クラスに11戦、ワイルドカード参戦し、スペイン選手権ではチャンピオンを獲得した。

 2013年、アレックスはロードレース世界選手権Moto3クラスにフル参戦を果たす。初年度はランキング4位でルーキー・オブ・ザ・イヤーに輝いた。翌2014年はホンダからKTMに乗り換え、ジャック・ミラーとタイトル争いを展開。これを制してMoto3クラスのタイトルを獲得。2014年シーズンは兄マルクもMotoGPクラスで2連覇を達成しており、マルク・マルケスとアレックス・マルケスは、史上初の兄弟チャンピオンとなった。

 アレックスは2015年からMoto2クラスにステップアップ。最初の2シーズンは苦戦を強いられたが、2017年シーズンには3勝を挙げてランキング4位を獲得し、翌2018年シーズンもランキング4位で終えた。

 2019年は、Moto2クラスのエンジンサプライヤーがホンダからトライアンフに変更となったシーズンだった。すべてのライダーに可能性が開かれているなか、アレックスは19戦中5勝を含む10度の表彰台を獲得。マレーシアGPでMoto2クラスのチャンピオンに輝いた。タイGPでは兄マルクがMotoGPクラスのタイトルを獲得。マルケス兄弟は、2014年以来2度目の兄弟チャンピオンとなったのである。

 2020年シーズン、アレックスはMoto2クラスの継続参戦が決まっていた。状況が動いたのは2019年シーズン最終戦バレンシアGP。レプソル・ホンダ・チームのホルヘ・ロレンソが、2019年シーズン限りでの引退を発表したのである。そのロレンソの後任に指名されたのがアレックスだった。契約期間は2020年シーズンの1年だ。

 アレックスのレプソル・ホンダ・チーム加入が発表されたのは最終戦バレンシアGPが終わった月曜日で、翌日からMotoGPクラスの公式テストが控えているという状況だった。このとき、レプソル・ホンダ・チームのチームマネージャー、アルベルト・プーチはアレックスの起用の理由を「彼がMoto2チャンピオンだから」と強調した。同時に若手ライダーの発掘という意図をも明かしている。

 兄でありチームメイトが、現在のMotoGPクラスで圧倒的な強さを誇る王者マルク・マルケスである、という点は、アレックスにとって特別なプレッシャーを生んでいることだろう。マルクとの比較は避けられない。兄からの特別なアドバイスはあるのか、という常ならぬ関心をも生む。マルケス兄弟の仲のよさはよく知られているところなのだ。

 けれど、おそらくその点について最も理解し深慮しているのはアレックス自身だろう。セパンの公式テストでは、あるジャーナリストが向けたマルクとのデータ共有についての質問に「彼はふつうのチームメイトと変わらないよ」と言った。こうした質問を向けられるたびにアレックスは、自分とマルクは「特別な」チームメイトではない、と言いたげな回答をしている。

 とはいえ、特殊な状況であることは間違いない。MotoGPルーキーとして、Moto2チャンピオンとして、シーズン序盤から実力をしっかりとアピールしていくことがアレックスにとって必要となるだろう。

(TEXT:Eri Ito)

■MotoGP:2020年シーズン戦績
出場:14回
優勝:0回
2位:2回
3位:0回
ポールポジション:0回
バイク:ホンダ
獲得ポイント:74
ランキング:14位
初戦:2020年スペインGP
初ポールポジション:–
初ファステストラップ:–

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