ポルトガル / レッドブルKTMファクトリー・レーシング /
ゼッケンNo. :88
◆生年月日:1995年1月4日
◆出身:ポルトガル
ミゲール・オリベイラ(レッドブルKTMテック3)はポルトガルのアルマダ出身のライダー。1995年生まれの25歳。ポルトガル人としては初の世界選手権フル参戦ライダーである。ポルトガル人ライダーとして先駆者となったオリベイラは、母国の若手ライダーのためのレースシリーズ『オリベイラ・カップ』を設立。10歳から14歳の若いライダーが参戦できる選手権で、オリベイラに次ぐライダーの発掘、育成にも携わっている。
そのオリベイラがバイクに乗り始めたのは9歳のとき。カートからバイクに乗り替え、10歳から12歳にかけて、ポルトガルMiniGP選手権や地中海選手権Pre-GP 125で活躍を収めた。
2008年はMotoGPの登竜門として知られるレッドブルMotoGPルーキーズカップに参戦。2009年にはスペイン選手権(現FIM CEVレプソルインターナショナル選手権)125GPに参戦し、ランキング3位を獲得すると、続く2010年はマーベリック・ビニャーレス(現モンスターエナジー・ヤマハMotoGP)に次ぐ2ポイント差でランキング2位でシーズンを終えている。また、同年ヨーロッパ選手権でもランキング2位を獲得した。
2011年、オリベイラはロードレース世界選手権125ccクラスデビューを果たす。ポルトガル人ライダーとしては、史上初の世界選手権フル参戦ライダーとなった。しかし、金銭面の問題からシーズン途中の第14戦アラゴンGP後にチームを離脱している。
2012年は世界選手権125ccクラスが、4ストローク単気筒250ccマシンで争われるMoto3クラスに変更となった。オリベイラはこのMoto3クラスにEstrella Galicia 0,0からフル参戦し、2度の表彰台を獲得。翌2013年はチームを移籍し、ホンダからマヒンドラに乗り替えて2シーズンを戦った。
2015年にはKTMの実質的なファクトリーチームであるRed Bull KTM Ajoに移籍。第6戦イタリアGPで世界選手権における自身初優勝を飾った。これはポルトガル人としての世界選手権初の優勝でもあった。この優勝を含め、2015年はシーズン中に左手骨折を負いながらも6勝を含む9度の表彰台を獲得し、ランキング2位を獲得。翌2016年よりMoto2クラスにステップアップする。
Moto2クラスのデビューイヤーは、右鎖骨骨折によりシーズン終盤4戦を欠場。しかし2017年には再びRed Bull KTM Ajoに移籍し、3勝を含む9度の表彰台を獲得してランキング3位に躍進する。翌2018年にはフランセスコ・バニャイア(現プラマック・レーシング)とチャンピオン争いを展開し、3勝を含む12度の表彰台を獲得してランキング2位を獲得した。
2019年、オリベイラは最高峰クラスに昇格を果たす。KTMと1年契約を結び、そのサテライトチームであるレッドブルKTMテック3から参戦した。MotoGPクラスのルーキーイヤーは、第17戦オーストラリアGPでの転倒により終盤3戦を欠場してシーズンを終えている。また、2019年シーズン後には、第12戦イギリスGPの転倒により強打した右肩の手術を受け、2020年2月のセパン公式テストで復帰している。2020年もKTMとの契約を1年更新し、レッドブルKTMテック3から最高峰クラス2年目のシーズンを戦う。
(TEXT:Eri Ito)
■MotoGP通算戦績
初戦:2019年カタールGP
初ポールポジション:2020年ポルトガルGP
初ファステストラップ:2020年ポルトガルGP
初表彰台:2020年スティリアGP
初勝利:2020年スティリアGP
優勝:2
2位表彰台:0
3位表彰台:0
表彰台:2
ポールポジション:1
決勝ファステストラップ:1
ワ-ルドチャンピオン:0
■MotoGP:2020年シーズン戦績
出場:14回
優勝:2回
2位:0回
3位:0回
ポールポジション:1回
バイク:KTM
獲得ポイント:125
ランキング:9位