更新日: 2024.05.17 11:10
海外ライターF1コラム:F1カレンダー24戦の椅子取りゲーム。新規参入を狙う国々と、既存GPの契約状況
■バーレーンGP(バーレーン・インターナショナル・サーキット)
第1回開催:2004年
合計開催数:20回
現在の契約期間:2036年まで
■サウジアラビアGP(ジェッダ・コーニッシュ・サーキット)
第1回開催:2021年
合計開催数:4回
現在の契約期間:2030年まで
キディヤの新サーキットが完成すれば、開催地はジェッダから移動する予定。しかしサウジアラビアは2戦を開催することを望んでおり、豊富な資金を持つことを考えれば、それが実現する可能性は十分ある。
■オーストラリアGP(アルバートパーク・サーキット)
第1回開催:1996年
合計開催数:27回
現在の契約期間:2037年まで
現契約下で、オーストラリアは、2025年を含む5回、開幕戦を開催することが決まっている。
■日本GP(鈴鹿サーキット)
第1回開催:1987年
合計開催数:34回
現在の契約期間:2029年まで
■中国GP(上海インターナショナル・サーキット)
第1回開催:2004年
合計開催数:17回
現在の契約期間:2025年まで
政治的、経済的な面において、F1にとって中国は以前ほど重要ではなくなってきている。中国GPはアジアの他の地域でのレースに置き換えられる可能性がある。
■マイアミGP(マイアミ・インターナショナル・オートドローム)
第1回開催:2022年
合計開催数:3回
現在の契約期間:2031年まで
■エミリア・ロマーニャGP(イモラ・サーキット)
第1回開催:1980年(イモラでのF1開催)
合計開催数:30回(イモラでのF1開催)
現在の契約期間:2025年まで
イモラはF1 CEOドメニカリの故郷ではあるが、エミリア・ロマーニャGPは、2025年を最後に消滅するものと考えられている。
■モナコGP(モンテカルロ)
第1回開催:1950年
合計開催数:69回
現在の契約期間:2025年まで
これまでモナコには特別な待遇が与えられ、モナコ自動車クラブがF1に対して支払う開催料金はどこよりも低い金額だった。しかしシンガポールやラスベガスのように象徴的であり、かつ多額の料金を支払うイベントが出てきた今、モンテカルロでのストリートレースは、早ければ2025年で消滅する可能性がある。
■カナダGP(サーキット・ジル・ビルヌーブ)
第1回開催:1978年
合計開催数:42回
現在の契約期間:2031年まで
ロジスティクスと気候の面から、F1はカナダGPをマイアミの1週間前か1週間後に開催することを望んでいる。マイアミの開催地ハードロック・スタジアムは5月にしか利用できないため、カナダGPの開催時期が変更される可能性がある。
■スペインGP(サーキット・デ・バルセロナ・カタロニア/マドリード)
第1回開催:1991年
合計開催数:33回
現在の契約期間:2026年まで(マドリードでの開催は2035年まで)
スペインGPは2026年にマドリードの新しいストリートサーキットに移り、2035年まで開催される契約が結ばれている。数百万ドルを投入して近代化されたばかりのカタロニア・サーキットは存続を望んでいるが、F1カレンダー入りを望む国は多く、スペインで2回の開催が認められる可能性は低いだろう。
■オーストリアGP(レッドブル・リンク)
第1回開催:1970年
合計開催数:35回
現在の契約期間:2030年まで
■イギリスGP(シルバーストン・サーキット)
第1回開催:1950年
合計開催数:57回
現在の契約期間:2034年まで
■ハンガリーGP(ハンガロリンク)
第1回開催:1986年
合計開催数:38回
現在の契約期間:2032年まで
■ベルギーGP(スパ・フランコルシャン)
第1回開催:1950年
合計開催数:56回
現在の契約期間:2025年まで
アルデンヌ山脈にある伝説的なスパ・フランコルシャンのサーキットは、インフラと財政上の理由から、グランプリ開催の権利を失う危機に長い間、瀕している。カレンダーに残る最大のチャンスは、ザントフォールトと共同で開催契約を結ぶことだろう。
■オランダGP(ザントフォールト)
第1回開催:1952年
合計開催数:33回
現在の契約期間:2025年まで
観客収容能力が限られており、公的資金がほとんどない。さらに、マックス・フェルスタッペンが永遠にレースを続けるわけではないという認識のもとで、ザントフォールトでの開催継続は確実ではない。スパと共同で契約を結び、それぞれが2年ごとにレースを行うという案が検討されている。
■イタリアGP(モンツァ・サーキット)
第1回開催:1950年
合計開催数:73回
現在の契約期間:2025年まで
F1はモンツァにプレッシャーをかけるためにイモラを利用してきた。その戦術は功を奏しているようだ。モンツァは、新しい契約を得て、イタリアで唯一のグランプリ開催地になるために、施設全体を近代化するための動きを開始した。
■アゼルバイジャンGP(バクー・シティ・サーキット)
第1回開催:2017年
合計開催数:6回
現在の契約期間:2026年まで
アゼルバイジャンはF1に最も高額な料金を払っている国のひとつだが、バクーでの開催は、政治的な理由から人気が低い。そのため、2026年がこの市街地サーキットでの最後のグランプリになるかもしれない。
■シンガポールGP(マリーナベイ・ストリート・サーキット)
第1回開催:2008年
合計開催数:14回
現在の契約期間:2028年まで
シンガポールでのグランプリはF1にすでに強く根付いており、新契約を獲得するのに何の障害もないだろう。
■アメリカGP(サーキット・オブ・ジ・アメリカズ)
第1回開催:2012年
合計開催数:11回
現在の契約期間:2026年まで
マイアミやラスベガスは、オースティンよりも人気がある都市であり、他のアメリカの地域がF1を招聘したいと考えた場合、サーキット・オブ・ジ・アメリカズが開催権を維持するのは難しいかもしれない。
■メキシコシティGP(アウトドローモ・エルマノス・ロドリゲス)
第1回開催:1963年
合計開催数:23回
現在の契約期間:2025年まで
カレンダー上で最も人気の高いグランプリのひとつであり、契約延長には何の問題もないはずだ。中米唯一のグランプリだが、問題は、セルジオ・ペレスが将来F1から去った後も、グランドスタンドが満員になるかどうかだ。
■サンパウロGP(インテルラゴス)
第1回開催:1973年
合計開催数:40回
現在の契約期間:2030年まで
施設は近年改善されてきたが、依然として時代遅れの部分が多い。しかし南米に代わる開催地がない限り、インテルラゴスはカレンダーに残るだろう。
■ラスベガスGP(ラスベガス・ストリップ・サーキット)
第1回開催:2023年
合計開催数:1回
現在の契約期間:2025年まで
最初の契約は3年のみだが、このグランプリがあらゆる面で成功を収めていることを考えると、契約は間違いなく延長されるだろう。
■カタールGP(ルサイル・インターナショナル・サーキット)
第1回開催:2021年
合計開催数:2回
現在の契約期間:2032年まで
■アブダビGP(ヤス・マリーナ・サーキット)
第1回開催:2009年
合計開催数:15回
現在の契約期間:2030年まで